「雪国はハンデにならない」 3年間で2度の全国制覇、青森山田の黒田監督が貫く信念

青森山田の黒田監督(右)【写真:Noriko NAGANO】
青森山田の黒田監督(右)【写真:Noriko NAGANO】

「サッカー部以外から学ぶこともあるのが、高体連の良さであり強み」

「長年、教育者として学校現場で担任や授業で生徒と触れ合い、サッカーと関係ないことも問題を解決していく経験が大きな影響を与えると常々思っています。サッカー部以外の生徒や同僚の先生から学ぶこともあるのが、高体連の良さであり強みだと思います。高校サッカーの現場で30年、40年とやっている先生が積み重ねてきたものが、私たちにも良い影響を与えてくれました。それが子供たちの心に伝わり、実践させる能力が名将たちにはありますし、私も日々勉強しています」

 黒田監督は、全国の頂点に立った3年生を中心にした世代を「やんちゃで、何度も再構築するようなチームだった」と振り返る。そうした個性の強さを生かしながらまとめていくのも、普段の学校生活から観察してともに過ごすことによって培われていくのだろう。

 現在のJリーグに加入する選手たちを見れば、クラブの下部組織から昇格する選手の割合が大きくなった。高校サッカーからプロ入りというのは一般的な流れではなくなりつつあるが、それでも役割がなくなっているわけではない。青森という雪国の特徴をハンデとせず、学校生活からの育成によって羽ばたく選手たちを輩出し続けている青森山田には、10代の若者が人生の3年間や6年間を懸けるだけの意味があることを示している。

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(轡田哲朗 / Tetsuro Kutsuwada)



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