ギリシャ戦で衝撃の先発落ち。ザッケローニ監督はコロンビア戦での香川真司の起用法を明言せず
「次のゲームにおける香川のポジションは?」という質問について、イタリア人指揮官は会見で重苦しい口調となった。
「現段階で問題なのは、個人ではなくチーム。個人の話はしない。今、何が機能していないかというと、チームとして機能していない。チームが平均以下のパフォーマンスだと、個人としても平均以上を出すのは難しい。だからこそ、チームとしてのパフォーマンスを上げることが重要。そういう意味で、個の能力を輝かす上では、チームとしてパフォーマンスを上げていくことが重要だと思う」
注目される背番号「10」の起用法については明言を避け、チーム全体としての機能性の低さを問題視していることを語るにとどまった。
ワールドカップは情報戦でもある。ブラジルでのイトゥ合宿で、ザッケローニ監督はメディアへの練習の公開時間を15分間と限定している。通常、最初の15分間ではウオーミングアップ程度で終了となるため、メディアを通じて練習や戦術の内容が世の中に伝わることはない。
6月21日は急きょオフになったが、この日の選手の動向について、ザッケローニ監督は「選手たちは午後、フリーだが外出はしていない。ランニングをしたりボールを触ったり、自由にしている。(精神的に)落ち着くことで、ストレスやプレッシャーからできる限り解放されてほしい」と説明。指揮官の発信以外に、選手の動静は伝わらない。16強入りした前回大会の岡田武史政権時には完全公開練習も多かったが、メディアを通じて対戦国に情報流出を限定するという“ザック式”は今回貫かれている。
コートジボワールとの初戦では、パスミスなどらしくないプレーが目立った香川だが、途中出場となったギリシャ戦ではオーバーラップする内田篤人に絶妙なパスを通すなど、ようやく本領を発揮しつつある。“ザックのカーテン”に包まれた香川は、コロンビア戦でどんなプレーを見せてくれるだろうか。
サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web
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