アジア杯の日本代表には「“経験不足”の荷札がついている」 韓国紙が不安要素を指摘
初戦の相手トルクメニスタンとは圧倒的な戦力差も、初戦の難しさを強調
日本代表は9日、UAEで開催されているアジアカップ・グループリーグ初戦でトルクメニスタン代表と対戦する。
今大会ではこれまで、優勝候補と言われる国が苦戦を強いられている。前回の2015年大会王者のオーストラリアがヨルダンに0-1で敗れ、韓国もフィリピンに1-0の辛勝だった。
そうした状況のなか、韓国メディアは日本代表の初戦に注目している。
韓国紙「スポーツ朝鮮」は、「8年ぶりの優勝を狙う日本。客観的な戦力では圧倒的優位にある。FIFAランキング50位で、トルクメニスタンの127位よりも2倍以上高い。ラインアップも豪華で、最終メンバー23人中11人(実際は12人)が欧州組だ」と日本の戦力の高さを強調。ただ、「日本にはいくつかの不安要素がある」と指摘しながら、「それは既存のベテラン選手である香川真司(ドルトムント)や岡崎慎司(レスター)を招集せず、南野拓実(ザルツブルク)や堂安律(フローニンゲン)など若手に多くのチャンスを与えてきた。ガラリと変わったメンバーで挑む初のメジャー大会だ」と伝えている。
その部分について「“経験不足”という荷札がついている」と表現しているが、初戦で気を引き締めなければ手痛い結果になることは、選手たちも十分承知だろう。
また、怪我人による戦力低下についても指摘しており、「負傷による中島翔哉の離脱は予想外。今大会での期待の選手だっただけにその影響は大きい」と報じている。
“格下”トルクメニスタンを相手に日本の優位という予想には変わりないが、初戦という難しさをどのように打開するのか、韓国メディアも注目している。
(金 明昱 / Myung-wook Kim)
金 明昱
1977年生まれ。大阪府出身の在日コリアン3世。新聞社記者、編集プロダクションなどを経てフリーに。サッカー北朝鮮代表が2010年南アフリカW杯出場を決めた後、代表チームと関係者を日本のメディアとして初めて平壌で取材することに成功し『Number』に寄稿。2011年からは女子プロゴルフの取材も開始し、日韓の女子ゴルファーと親交を深める。現在はサッカー、ゴルフを中心に週刊誌、専門誌、スポーツ専門サイトなど多媒体に執筆中。近著に『イ・ボミ 愛される力~日本人にいちばん愛される女性ゴルファーの行動哲学(メソッド)~』(光文社)。