初戦に比べはるかに進歩した日本。コロンビア戦はボールを辛抱強く動かすこと。

対コロンビアに向けて

 コロンビアの攻撃に関しては、日本がどう対応しても、自在にやり方を変えられるチームなので、まずはボールを辛抱強く動かすようにしたい。スピードのある攻撃的な選手に対しては粘り強く一対一の対応をしたい。

 守備に関しては、意外にDFラインと中盤のラインが緩く、人には強いがスペースを空けてくれるので、3人目をうまく使った攻撃をしたい。ボールを左右に大きく動かせばバイタルが空く。DFラインを突破するよりはミドルシュートを有効に使いたい。

 DMFが人に食いつくわりには、もう一人がカバーに回るわけではないので、中盤の選手の縦のポジションチェンジをうまく使いたい。ギリシャ戦のように、サイドバックはボールを落ち着けながら、攻撃の起点になり、仕掛けのプロセスでは、前の2,3人の関係で打ちきってしまいたい。守備バランスを崩すこと無く、いかにDFの網を張った状態でボールを動かしながら相手を自陣に押し込めるかが鍵になる。

 コロンビア戦もギリシャ戦と同じようなことができれば、(当然ながら、チャンスを生かせれば、という条件付きだが)勝ちきれるだろう。筆者には、ギリシャ戦を観る限り、コートジボワール戦に比べてポジティブな発展しか見られなかった。

 

【鈴木達朗(すずき・たつろう)】
 宮城県出身、ベルリン在住のサッカーコーチ(男女U6~U18)。主にベルリン周辺の女子サッカー界で活動中。ベルリン自由大学院ドイツ文学修士課程卒。中学生からクラブチームで本格的にサッカーを始めるも、レベルの違いに早々に気づき、指導者の目線でプレーを続ける。学者になるつもりで渡ったドイツで、一緒にプレーしていたチームメイトに頼まれ、再び指導者としてサッカーの道に。特に実績は無いものの「子どもが楽しそうにプレーしている」ということで他クラブの保護者からも声をかけられ、足掛けで数チームを同時に教える。
Web: http://www.tatsurosuzuki.com/

 

文●COACH UNITED編集部 text by coach unuted

※ワールドカップ期間中、サッカーマガジンゾーンウェブが記事内で扱うシーンやデータの一部はFIFAワールドカップ?公式動画配信サイト&アプリ『LEGENDS STADIUM』で確認できます。
詳しくは、「LEGENDS STADIUM 2014 – FIFAワールドカップ公式動画」まで

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