流経大柏を救った“異色の強肩” ロングスローを操る背番号10「CKと変わらない」
前半6分に熊澤のロングスローから決勝弾を奪い、2年連続ベスト4進出
前大会の準優勝チームを埼玉スタジアム2002の舞台へと導いたのは、背番号「10」から放たれたロングスローだった。
流通経済大柏(千葉)は5日、第97回全国高校サッカー選手権の準々決勝で秋田商(秋田)を1-0で破り、2年連続ベスト4進出を決めた。2戦連続で完封勝利と、強固な守備が光るが、それに引けを取らないほどの印象を与えたのが、MF熊澤和希の“強肩”だ。
前半6分、左サイドでスローインを得ると、ボールを持った熊澤は長い助走距離を取って、力強くボールを放り込んだ。観客席からどよめきが起こるほどの伸びを見せた約30メートルのロングスローのこぼれ球をMF八木滉史が押し込み、先手を奪った。
大会屈指の守備力を誇る流経大柏にとって、早々の先制点は試合をコントロールする上で理想的な展開。最終的に、チームが目指す無失点勝利を手繰り寄せることができた。3日に行われた星稜(石川)との3回戦でも前半5分にコーナーキックからDF関川郁万がヘディング弾を叩き込み、その1点を守りきる1-0の完封勝利を達成。2試合続けて開始早々のセットプレーからゴールを奪い、鉄壁の守備陣で守り切るという、流経大柏らしい展開に持ち込めている。
セットプレーと守備に関しては、昨年も強みだったが、今年とりわけ目を引くのが熊澤のロングスローだ。秋田商戦でも幾度となく熊澤のロングスローからチャンスを演出。前回大会も2年生ながら主力としてプレーしたが、本格的にスローインの役割を担ったのは3年生からだ。
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