元仏代表アンリ、バルサ時代の“メッシとの格差”吐露 「誰かを殺したかのような扱い」
ハンド絡みでかたや物議を醸し、かたや“神の手”の再臨と崇められる格差を体験
モナコの監督を務める元フランス代表FWティエリ・アンリは、バルセロナ所属時代にアルゼンチン代表FWリオネル・メッシとの扱いの違いがあったことを明かした。衛星放送「FOXスポーツ」がフランステレビ局「カナル・プリュス」のインタビュー内容を伝えている。
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アーセナルで数々の栄光を手にしたアンリは、2007年にバルセロナへ移籍。08-09シーズンには19ゴールを挙げるなど、チームのリーガ・エスパニョーラ優勝に貢献した。
3シーズンプレーしたのち、MLS(メジャーリーグサッカー)のニューヨーク・レッドブルズに移籍したが、アンリはバルセロナで全ての選手が平等に扱われていないことをすぐに知ったという。
その発端となったのが、2010年の南アフリカ・ワールドカップの出場権を懸けて挑んだ欧州予選プレーオフ第2戦のアイルランド戦だ。アンリは延長前半にチームを4大会連続本大会出場に導く決勝アシストを記録したが、オフサイドポジションにいたうえ、手を使ってボールをコントロールした後、ゴール中央のチームメートへとボールを送っており、試合後には物議を醸した。
一方、2007年に当時のチームメートであるメッシがエスパニョール戦で手を使ってゴールを決めたシーンでは、元アルゼンチン代表MFディエゴ・マラドーナの再現(1986年メキシコW杯準々決勝イングランド戦)となったことで「神の手」が再臨したと称賛された。
この二つの出来事を振り返ったアンリは、偏った扱いの違いがあったことを明かしている。
「メッシがエスパニョール戦で手を伸ばしながらボールに触れてゴールを決めたのを見た時、人々はこう言った。『なんて天才なんだ』『彼は今までよりもマラドーナに近づいている』ってね。だけど、それを私が起こした時には、私が誰かを殺したかのような扱いだったんだ」
どちらもハンドを犯したという一つのプレーだが、それをした人や状況によって大きく周りの反応が変わることを証明する出来事と言えるだろう。
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(FOOTBALL ZONE編集部)