本田圭佑もつけた星稜の背番号「10」 想いをつないだ“2人のキャプテン”の物語
敗戦後、有馬の「ごめん」に岩岸は「ありがとう」
結果的に、後半に入ると流経大柏が守備をさらに強固なものにしたため、その牙城を崩すことはできなかった。試合終了後、有馬は泣き崩れるチームメートを前に気丈に振る舞い、励ましながら応援席へ挨拶に回る。“キャプテン”として、立派な姿だった。
その後、有馬は岩岸へ「ごめん」という言葉とともにキャプテンマークを返した。その際に岩岸から返ってきた言葉は「ありがとう」だった。
「その瞬間、目から熱いものがこみ上げてきました」
有馬はそう振り返った。試合には敗れ、星稜の戦いはベスト16で幕を閉じることとなった。しかし、背番号「10」の岩岸が去った後半のピッチで、死力を尽くして走り抜いた有馬の背中には、間違いなく本田も付けたエースナンバーが宿っていた。
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(FOOTBALL ZONE編集部・城福達也 / Tatsuya Jofuku)
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