2年連続4強入りを狙う矢板中央、監督の「11+5人がレギュラー」発言に滲む強さの秘密

矢板中央がベスト8に駒を進めた【写真:Football ZONE web】
矢板中央がベスト8に駒を進めた【写真:Football ZONE web】

前半2分に先制すると、立正大淞南の攻撃をシャットアウト「矢板中央の一番の醍醐味」

 第97回全国高校サッカー選手権大会の3回戦で昨年ベスト4の矢板中央(栃木)は立正大淞南(島根)に1-0で勝利。県大会から6試合連続無失点という鉄壁で相手を跳ね除け、ベスト8に駒を進めた。“11人+5人のレギュラー”で堅牢なチームを作り上げた高橋健二監督も「よく成長した」と選手たちを称えた。

 3日に行われた3回戦で相対した立正大淞南は、今大会2試合で5得点を決めているFW藤井奨也や2年生の司令塔MF山田真夏斗など攻撃陣にタレントが揃う。それに対して、矢板中央は前半開始早々の2分に主将DF白井陽貴のゴールで先制に成功した。堅守速攻を持ち味にしているとはいえ、高橋監督も「正直早すぎたというのもありまして」と本音を漏らす。

 しかし、ここからチームの真価が発揮された。立正大淞南の攻撃をことごとく跳ね返し、先制以降の78分間もゴールを割らせることはなかった。指揮官はチームの成長を称えている。

「見ている分には地味ですけど、(失点)0で帰ってきた。そこが矢板中央のサッカーの一番の醍醐味。苦戦するというのは予想通りでしたけど、80分通して0で返ってこれたことはよく成長したと思っています」

 これで今大会は県予選から6試合連続無失点を継続中。全国大会までにメンバーの入れ替わりも起きているが、「うちのチームは5人の交代も含めて11+5人がレギュラー。そういう思いで、スタートの選手も、サブの選手も役割を明確にしてゲームプランを作っています」と監督はチーム一丸となって戦ってきたことを強調している。

 準々決勝の相手は同じく2試合連続無失点と守備が光る青森山田との対戦となった。チームの目標として掲げる2大会連続のベスト4入りへ、矢板中央の挑戦は続く。

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(石川 遼 / Ryo Ishikawa)



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