「日本人に言える課題」 流経大柏監督が指摘した“ズルさ”の必要性「騙すのではなく…」
徳島市立監督もPK場面について「やられた」
一方、そのような“ズルさ”を上手く生かすことができたようにも見受けられるシーンがある。決勝ゴールを手繰り寄せたPK判定の場面、熊澤は足をかけられ転倒したが、徳島市立の河野博幸監督はこの局面について、「やられた」と振り返っている。
「あのジャッジは正直厳しいとは思っている。あれくらいのコンタクトなら、それまでもずっとあったわけなので。でも、同点にされて試合の流れや雰囲気もあったし、足がかかっているということ自体は事実。それをきっちりとPKにするあたりが、上手いな、と思い知らされた」
足自体は確かにかかっているため、PKという判定に対しては受け入れざるを得ないとしながらも、あの場面は“誘われた”印象が強いことも指摘し、流経大柏の試合巧者ぶりに悔しさを滲ませていた。
このプレーが該当するかはさて置き、ポルトガル語の「マリーシア」というサッカー用語は直訳で「ズル賢さ」を示すが、決して悪質なズルさを指すものではなく、試合中における“駆け引き”を意味する。そして、それこそ本田監督が現在のチームを含む日本人に不足していると指摘した要素だ。
結果として苦しみながらも2-1でしっかりと勝ち切り、3回戦への進出を決めた流経大柏。優勝に向け勝ち上がるためには、そのような正当な“ズルさ”を身につけることも重要となってくるのかもしれない。
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(FOOTBALL ZONE編集部・城福達也 / Tatsuya Jofuku)
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