インテルに無観客試合処分 サポーターの人種差別行為を伊サッカー連盟が問題視

インテルに無観客試合処分のペナルティーが下された【写真:Getty Images】
インテルに無観客試合処分のペナルティーが下された【写真:Getty Images】

標的になったナポリDFクリバリは「自分の肌の色には誇りを持っている」とSNSに投稿

 セリエAの名門インテルに対し、イタリアサッカー連盟(FIGC)からリーグ戦のホームゲーム2試合を無観客で行うペナルティーが下された。英公共放送「BBC」が報じている。

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 発端は現地時間26日に開催されたセリエA第18節のインテルとナポリの一戦だ。試合前から両チームのサポーターが小競り合いを起こし、インテルの男性サポーター1人が車にひかれて死亡、ナポリのサポーター4人が負傷するなど、大惨事となってしまった。

 試合が始まってからも、ナポリのセネガル代表DFカリドゥ・クリバリは、インテルのサポーターから何度もモンキーチャット(猿の鳴き声を真似たチャント)を浴びせられた。0-0で迎えた後半35分、クリバリはイエローカードを受けた際に主審に対して拍手を送ったが、これが挑発行為と見なされ、2枚目のイエローカードで退場処分。インテルのサポーターはこれに熱狂し、差別的な言葉に加えて大きな拍手を送った。

 主審は2度にわたって試合を中断し、サポーターに静まることを求めていた。アディショナルタイムのゴールで、インテルが1-0で勝利した試合後、怒りを露わにしたのは、ナポリのカルロ・アンチェロッティ監督だ。「試合を中止するように3度求めたが、聞き入れてもらえなかった」と、憤慨した。

「BBC」によると、この事態を重く見たFIGCの懲戒委員会は、インテルに対してホームゲーム2試合(第20節サッスオーロ戦、第22節ボローニャ戦)を無観客で行うペナルティーを命じ、さらに3試合目(第24節サンプドリア戦)も最も熱狂的な「ウルトラス」と呼ばれるサポーターの集まるエリアの開放を禁じる声明を発表。これに対してインテルは、異議を申し立てるか検討中だという。

 なお、審判を侮辱して退場となったナポリのクリバリには、2試合の出場停止処分が命じられた。試合後にクリバリは自身のツイッターで「試合に敗れ、兄弟たちを落ち込ませたことを申し訳なく思う。でも、自分の肌の色には誇りを持っている。フランス人として、セネガル人として、ナポリ人として、一人の人間として」と、メッセージを発信していた。

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