鹿島、クラブW杯「出場全17選手査定」 現地取材記者が最も評価した選手は?

「大会を通しておそらく最も成長した選手」と「成長が非常に楽しみ」な逸材

【MF】
レアンドロ 2試合・0得点 ★
グアダラハラ戦ではなかなか周囲とのリズムをつかめず、個人の仕掛けでもなかなか違いを生み出せなかった。ディフェンスでもほぼフリーパスで深い位置まで侵入されるなど、個のレベルではクオリティー不足を露呈してしまった。

セルジーニョ 3試合・1得点 ★★
グアダラハラ戦のPKによる1得点のみに終わり、決して満足できないだろう。レアル戦での惜しいシュートなど、やはりアジアを超えたところでも存在感を発揮できることは証明できたが、活躍と言うには決定打を欠いたのも確かだ。しかし、レアル戦でもリーベル戦でもFW鈴木優磨(負傷欠場)という頼れるポストプレーヤーいない状況で、いくらかでも前にスペースを生み出せたのは彼が見えないところで相手のディフェンスと巧妙に駆け引きしていたからと言える。

土居聖真 3試合・1得点 ★★★
グアダラハラ戦は同点ゴール、逆転ゴールに絡み、逆転勝利の立役者となった。レアル戦はチャンスに絡んだシーンはあったものの、判断の早さや精度の部分で不足が目立ち、リーベル戦はプレーそのものは通用していたが、クロスバー直撃のシュートを含めて決めきれなかったことが悔やまれる。大会を通しておそらく最も成長した選手ながら、鹿島をさらに高みへと導くには届かなかった。もう一度、代表復帰への糧にしてもらいたい。

安部裕葵 3試合・1得点 ★★★
グアダラハラ戦で芸術的なゴールを決め、準決勝と3位決定戦でもチャンスはこの19歳を起点に生まれた。左からバイタルエリア、ペナルティエリアに侵入するドリブルは通用していた。特にリーベル戦では前半はほとんどのチャンスが彼から生まれていたが、時間が経つにつれてボールロストから危険なカウンターにつながった。最後まで走り抜いたレアル戦の後に流した涙が今後の大きな道標となるか。ここからの成長が非常に楽しみだ。

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河治良幸

かわじ・よしゆき/東京都出身。「エル・ゴラッソ」創刊に携わり、日本代表を担当。著書は「サッカーの見方が180度変わる データ進化論」(ソル・メディア)など。NHK「ミラクルボディー」の「スペイン代表 世界最強の“天才脳”」を監修。タグマのウェブマガジン「サッカーの羅針盤」を運営。国内外で取材を続けながら、プレー分析を軸にサッカーの潮流を見守る。

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