鹿島、クラブW杯「出場全17選手査定」 現地取材記者が最も評価した選手は?

地味ながら好プレーが目立った永木、「個として最も通用していた選手」は? 

【MF】
永木亮太 3試合・1得点 ★★★
3試合を通して地味な役回りもこなしながら、随所に良いプレーが目立った選手だ。レアル戦の前半は相手が様子見だとしても、中盤で効果的な動きをしていた。FKのキッカーとしても惜しい場面があったが、この大会の経験を糧にもう一段階成長を期待したい選手の1人だ。

レオ・シルバ 3試合・0得点 ★★
レアル戦でもリーベル戦でも、個人として最も通用していた選手であることは間違いなく、機転の利いた技巧で欧州王者と南米王者を何度も脅かした。レアル戦の土居のゴールの起点になったプレーは流石だった。しかし、アシスト未遂のパスもあったとはいえ、チームを救う決定的プレーまで持ち込めなかった。リーベル戦でCKからマークを外されたシーンは仕方ないにしても、0-4大敗につながる呼び水となってしまった。

小笠原満男 1試合・0得点 ――
短い時間だったが、中盤からバイタルエリアまで出て行く動きなど姿勢は見せた。ピッチで号泣した選手もいたレアル戦はともかく、リーベル戦の後にミックスゾーンを通る時に最も目頭が赤くなっていた選手だったことを記しておく。

遠藤 康 3試合・0得点 ★★
大会を通してキャプテンマークを巻いた。攻撃の起点になりながら、時に自陣で体を張るなど気持ちの入ったプレーが目立ち、グアダラハラ戦では逆転のPKを演出するパスを通し、レアル戦では一矢報いる土居のゴールをアシストした。しかしながら、レアル戦もリーベル戦もボールロストにつながるプレーが多かったことも事実。Jリーグでトップレベルの技術を持つ彼でも世界の舞台ではそうなるのだから、さらにクオリティーを高めて行くために鹿島はもちろん、Jリーグをあげて取り組むべきだろう。もちろん遠藤本人の来年以降のプレーにも期待だ。

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河治良幸

かわじ・よしゆき/東京都出身。「エル・ゴラッソ」創刊に携わり、日本代表を担当。著書は「サッカーの見方が180度変わる データ進化論」(ソル・メディア)など。NHK「ミラクルボディー」の「スペイン代表 世界最強の“天才脳”」を監修。タグマのウェブマガジン「サッカーの羅針盤」を運営。国内外で取材を続けながら、プレー分析を軸にサッカーの潮流を見守る。

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