トレードマークの堅守崩壊に顔面蒼白のモウリーニョ監督に対し、追い打ちが待っていた。グディンソン・パークのエバートンサポーターは「降格！降格！」と大合唱を開始。今季勝ち点わずか4の強豪に2部降格危機をなじる。そして、試合前日会見で「解任はない」と強がっていたポルトガル人指揮官に対し、「お前は、明日の朝に解任される」とチャントを浴びせた。
　チェルシーは今夏の移籍市場でこの日安定したプレーを見せたイングランド代表DFジョン・ストーンズに4度の獲得オファーを出し、70億円近い移籍金を提示したが、エバートンから固辞された経緯があった。想定外の不振で、オーナーのロマン・アブラモビッチ氏の決断次第では、進退問題発展する可能性もゼロではない。因縁深い王者を倒したエバートンのサポーターはスペシャル・ワンの背中に突き刺すヤジで大いに溜飲を下げた様子だった。