「逆に行かなくていいんじゃない?」に見る鹿島の強み クラブW杯で示した“対応力”

「1個飛ばして見る」 問題点を話し合い、試合中にすぐさま解決策を体現した鹿島

 そう振り返る土居は、相手のサイドバックの背後にスペースが生じやすいことは前半から意識していたというが、グアダラハラの守備がはまっている状況のなかでボールを引き出せないまま前半が終わった。

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「いろんな選手にサイドバックの裏に出してほしいと。(ボールを)取った時、各駅停車のように近くのパスを出すんじゃなくて、1個飛ばして僕を見るとか、セルジーニョを見るように言っていた」(土居)

 選手間で問題点や効果的な解決方法を話して整理し、試合の中ですぐに体現できる鹿島の強みが後半はしっかりと表れた。その前に悪いなりにも耐えた前半があっての後半でもある。

 準決勝のレアル戦では、鹿島がさらに追い込まれる時間帯や苦しい時間帯が増えるだろう。だが、その状況で鹿島の選手たちはどう対策を講じ、90分の中で勝機を見出すのか。そこが注目ポイントの一つとなりそうだ。

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河治良幸

かわじ・よしゆき/東京都出身。「エル・ゴラッソ」創刊に携わり、日本代表を担当。著書は「サッカーの見方が180度変わる データ進化論」(ソル・メディア)など。NHK「ミラクルボディー」の「スペイン代表 世界最強の“天才脳”」を監修。タグマのウェブマガジン「サッカーの羅針盤」を運営。国内外で取材を続けながら、プレー分析を軸にサッカーの潮流を見守る。

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