「逆に行かなくていいんじゃない?」に見る鹿島の強み クラブW杯で示した“対応力”

生まれるべくして生まれた永木の同点ゴール 土居「そこに最初から出そうと思ってた」

 それぞれの選手が問題点を発言し、すり合わせながら共有する。基本的には守備面で全体的に深めにブロックを組み、相手が前に出て来たところでボールを奪う。攻撃ではサイドバックのDF内田篤人や山本が高めのポジションで相手のディフェンスを下げ、その手前をセンターバックやボランチの選手が使いながら前の選手に当て、グアダラハラを間延びさせるといった効果を狙うプレーだ。

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 グアダラハラも明らかに鹿島の研究をし、4-4-2の鹿島が縦にボールを運びにくい状況を作ってきたが、球際では必ずボールを奪いにくる。そこを上手くいなすか、剥がせば裏でチャンスを作れる可能性が生まれてくる。
 
 同点ゴールは鹿島GKクォン・スンテが前線のMFセルジーニョに素早いパントキックを当てて、左の安部の前方でスルーパスを受けた土居がペナルティーエリア内に侵入してディフェンスを引きつけ、最後は中盤から走り込んだ永木が勢いのまま右足で流し込んだ。

「相手が2枚来ましたし、ちょうど(永木)亮太が上がってくるのが見えてたので、シュートには絶対に行けないと思ってたんですけど、シュートに行くふりして中に行って、ディフェンスが飛び込んでくれたので、逆を付けて背後に。ドリブルする前から見えて、そこに最初から出そうと思ってたので、そこを次の外したところで当てないようにと考えていました」

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河治良幸

かわじ・よしゆき/東京都出身。「エル・ゴラッソ」創刊に携わり、日本代表を担当。著書は「サッカーの見方が180度変わる データ進化論」(ソル・メディア)など。NHK「ミラクルボディー」の「スペイン代表 世界最強の“天才脳”」を監修。タグマのウェブマガジン「サッカーの羅針盤」を運営。国内外で取材を続けながら、プレー分析を軸にサッカーの潮流を見守る。

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