引かれ合う“最強の二人” サッカーの母国を導くルーニー&ケイン

憧れの存在

 一方で、ケインも少年時代の憧れだったルーニーとのプレーに喜びをあらわにしている。2人はスイス戦(2-0で勝利)でそろって出場し、共に得点も決めた。29歳と22歳。年の離れた2人のストライカーがイングランド代表の攻撃陣をけん引している。
 ルーニーはスイス戦でのゴールで、代表通算得点を50の大台に乗せた。サー・ボビー・チャールトン氏の持っていた49得点というこれまでの記録を塗り替え、単独1位に躍り出た。今から約11年前の2004年、まだ少年だったケインはすでにイングランド 代表の一員として欧州選手権でプレーするルーニーのプレーに感銘を受けていた。憧れの存在だったルーニーの偉業達成を同じピッチで迎えたことに喜びを隠せないようだ。
「あの時はまだ11歳だった。彼のプレーを見ながら大人になって、いつか一緒にプレーしたいと思っていた。ウェンブリーで彼が記録を破る瞬間を見届けて喜びを共有できた。彼にとってはもちろんだが、僕ら全員にとって特別な瞬間だった。とても印象的な一日となった」
 この2人の強力ストライカーを擁し、予選全勝をキープするイングランド。2016年の欧州選手権の本大会出場も早々に決定している。“サッカーの母国”といわれながら、メジャー大会でのタイトルは1966年自国開催のワールドカップまでさかのぼらなければな らない。現在、絶好調を維持するだけに50年ぶりのタイトル獲得へ期待は高まるばかりだ。

【了】

サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web
ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images

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