「喜びを噛み締めて」 町田FW中村、Jトライアウト終了に安堵「やれることはやった」
2016年にはJ2トップの決定率44% 「少ないチャンスで点を取れるのが自分の持ち味」
日本プロサッカー選手会(JPFA)は13日、Jリーグのクラブから自由契約となった選手を対象としたトライアウト2日目を千葉市のフクダ電子アリーナで行い、午前の部にはJ2のFC町田ゼルビアFW中村祐也ら27選手が参加した。
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中村は浦和レッズユースから2005年にトップチーム昇格。08年に湘南ベルマーレに完全移籍すると、翌年にはJ2で44試合14得点の成績を残した。12年8月に右アキレス腱断裂で全治6カ月の重傷を負い、13年は公式戦出場ゼロに終わったが、14年に故障を乗り越えて戦列に復帰し、15年に町田へ移籍。右膝内側側副靭帯損傷(16年/全治2カ月)、左腓骨骨折(17年/全治5カ月)、左大腿ハムストリング肉離れ(18年/全治6~8週間)と怪我と戦いながら、町田所属4シーズンでJ2・48試合13得点、J3・16試合0得点を記録したなか、12月5日に契約満了が発表された。
32歳のストライカーはトライアウト2日目の午前の部に参加し、7対7のミニゲームでアピールポイントである「クロスボールからのゴール」で2得点。その後行われた11対11の試合形式(25分ハーフ)では2トップの一角に入ると、前半18分にボール奪取から自ら持ち込んでミドルシュートを放てば、その5分後には右サイドからのクロスにファーで合わせて角度のないところから果敢にシュート。さらに、同24分にはセットプレーからゴールを脅かしたが、相手GKの好守に阻まれて得点は奪えなかった。
「最初の7対7は探り探りでプレーしていました。周りはどういうプレーができるのかとか、どこまで要求するかとか少し難しい部分がありましたが、そのなかでも自分の良いところを少しは出せたと思います。1本目(前半)は押し込まれる展開が多かったので、もう少し自分たちのリズムのなかでどういう動きができるか見せたかった。ただ、それはサッカーではあること。少ないチャンスで点を取れるというのが自分の持ち味なので、そういう点では結果は出せなかったです」
トライアウトに臨むにあたっては、「楽しむこと」を意識していたという。
「現状で(所属)チームがないので、自分の持てる力をしっかり出せるようにと、楽しみながらできればと思っていました。緊張感はありますけど、そのなかでサッカーをできる喜びを噛み締めてプレーしました。とにかく今はほっとしています。今日までがシーズンという気持ちでした」
手応えについて「充実まではいかないですけど、やれることはやった」と語った中村。2016年にJ2ナンバーワンの決定率(44%/シュート25本で11得点)を記録したベテランは、来季どのチームでプレーすることになるだろうか。
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