Jリーグトライアウト参加の宮市弟 “プロの壁”を痛感「現実を見ていかないと」

トライアウトに参加したFW宮市剛【写真:Football ZONE web】
トライアウトに参加したFW宮市剛【写真:Football ZONE web】

湘南を契約満了となり、23歳で自由契約 「サッカーに集中できるチームがあれば…」

 日本プロサッカー選手会(JPFA)は13日、Jリーグのクラブから自由契約となった選手を対象としたトライアウト2日目を千葉市のフクダ電子アリーナで行い、午前の部にはドイツ2部ザンクトパウリの元日本代表FW宮市亮を兄に持つ湘南ベルマーレFW宮市剛(今季はグルージャ盛岡に期限付き移籍)ら27選手が参加した。

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 2014年に中京大中京高からJリーグの複数クラブが競合するなかで湘南に加入した宮市は、1年目はJ2で4試合0得点。翌年からはJ2水戸ホーリーホック、J3ガイナーレ鳥取と期限付き移籍で渡り歩き、一度湘南に復帰した2017年はシーズン途中にJFLのMIOびわこ滋賀に育成型期限付き移籍となった。今季はJ3盛岡に期限付き移籍となり29試合3得点を挙げたが、12月6日にレンタル期間終了とともに、所属元の湘南から契約満了が発表された。

 Jリーグトライアウトへの参加に際しては、兄・亮や家族からは特にメッセージはなかったという。盛岡のチームメートから「頑張れ」と声をかけられ、岩手で調整を続け、この日に挑んだ。7対7のミニゲームで強烈なシュートをゴール左隅に突き刺した一方で、右サイドハーフと2トップの一角に入った11対11の試合形式(25分ハーフ)では押し込まれる時間が長く、持ち前の裏への抜け出しや長身を生かしたポストプレーでアピールすることはできなかった。

「即席なので難しい部分のほうが多かった。それでもやっていかないといけないのが、この世界」と振り返った宮市。中京大中京高のエースとして活躍し、U-17~U-19の日本代表でもプレーしてきたキャリアを考えれば、プロの壁にぶつかった格好だが、過去にも同様の経験はあるという。

「小学校、中学校でも壁にぶつかって、サッカーをやめようと思った時もたくさんあった。そういう意味では、プロになってから壁にぶつかろうが、ぶつからなかろうが、自分がやってきたことに悔いはないです。プロ5年もやって、来年来年と言っても遅い年。現実を見ていかないといけないと思います」

 Jクラブからの打診はあるようだが、「まだ何も分からない」と語った宮市。プロ入りから5年が経過したとはいえ、まだ23歳。「いろんな選択肢を広げて自分で決めたい。しっかりサッカーに集中できるようなチームがあれば嬉しい」と今後を見据えていた。

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