【連載#1】岩渕真奈が語る2018年の葛藤 「期待に応えられないもどかしさと戦う日々」
なでしこジャパンのエースを追った新連載、第1回のテーマは「2018年のINAC」
岩渕真奈がドイツ・女子ブンデスリーガのバイエルン・ミュンヘンを退団し、なでしこリーグ(日本女子サッカーリーグ)のINAC神戸レオネッサに移籍したのが2017年6月。途中加入の1年目を終え、初のフルシーズンとなる2018年はエースナンバー10を背負った。
しかし、なでしこジャパン(日本女子代表)の一員として参加した4月の女子アジアカップで鼻を骨折して手術を受け、約3週間の戦線離脱。6月のニュージーランド遠征、そして9月のリーグ後半戦序盤は再び負傷により欠場を余儀なくされた。最終的にリーグ戦は12試合2得点、フル出場は2試合のみにとどまっている。
2019年のフランス女子ワールドカップ、2020年の東京五輪を戦うなでしこジャパンのエースとして期待される岩渕を追った新連載。第1回目のテーマは「2018年のINAC」――25歳のストライカーが率直な胸の内を明かした。
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今シーズンは開幕してすぐにアジアカップがあって、INACを離れている間に怪我(鼻骨骨折)をしてしまいました。離脱すれば、当然チームのみんなと一緒にピッチに立つ時間は短くなってしまうので、欠場した試合が本当に痛かったです。
海外から帰ってきて初めてのフルシーズン、正直プレッシャーはありました。私が引っ張っていかなきゃいけないと強い気持ちで挑んだにもかかわらず、チームに迷惑をかけてしまった。怪我は人よりも多くて免疫はあるつもりですけど、やっぱり試合に出られないのはつらかったし、期待に応えられないもどかしさと戦う日々でした。
リーグ戦2位という結果のなか、私自身は得点も少なく、順位に貢献できた感覚はなくて……。今シーズンを振り返って充実していたかと言えば、正直全然ダメというか、胸を張れない1年だったと思います。