森﨑和幸、涙の“引退セレモニー全文” 広島に捧げた22年間は「人生の全てだった」
広島を3度のJ1制覇に導いた名ボランチ、現役最後のホームゲームに途中出場
今季限りでの現役引退を表明しているサンフレッチェ広島のMF森﨑和幸が、24日のJ1リーグ第33節・名古屋グランパス戦後(1-2)に後半19分から途中出場。今季のホーム最終戦となった試合後には、引退セレモニーが行われた。
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2度のJ2降格や3度のJ1優勝、そして苦しめられた慢性疲労症候群――。様々な思いが交錯し、熟練のボランチは目を潤ませながら「サンフレッチェ広島は人生の全てだった」と思いを打ち明けた。
ここでは、そのセレモニーでのコメント全文をお届けする。
◇ ◇ ◇
今日はサンフレッチェ広島のホーム最終戦にお越しいただき、また僕の引退セレモニーのためにスタジアムに残っていただき、ありがとうございます。
ユースから数えて22年、プロになってからは19年、自分のキャリアを振り返れば2度のJ降格や体調不良で何度もチームに迷惑をかけましたし、サポーターの方々にも心配をかけました。でも、そのたびに励まし、勇気づけてくれたサポーターの方々には感謝の言葉しかありません。
思い出を挙げればきりがないですが、いつの日か僕がピッチに戻ってきた時に、「何度も言うよ、おかえり、カズ」という横断幕を見た時には試合前にもかかわらず涙をこらえるのが大変でした。
そんな苦しいことが多かった自分のキャリアですが、サポーターの方々とJ1優勝3回を味わえたことは最高の喜びであり、幸せでもありました。6年前、サンフレッチェ広島がJ1初優勝を決めた同じ日の11月24日にこうして引退セレモニーができるのも、サンフレッチェ広島や皆さんとの運命を感じています。
感謝の言葉を伝えたい人はたくさんいますが、まずは両親、普段は面と向かって感謝の言葉を伝えたことはないけれど、この場を借りて、僕を生んでくれてありがとう。きっと大変なこともあっただろうけど、僕の知らないところでいつもサポートしてくれていたよね。そして妻の志乃、息子、娘、言葉で言い表せないほど感謝しています。いろいろ迷惑をかけてきたけれど、これから父親としても頑張るからね。あとは僕がサッカーを始めた地元・矢野からサンフレッチェ広島まで、双子の弟である浩司をはじめ、全てのチームメートと指導者の方にありがとうと伝えたいです。
みんながいたから僕はここまでプレーできたし、喜びや悲しみをたくさん共有できたと思います。最後になりますが、今シーズンをもって僕はサンフレッチェ広島の選手ではなくなりますが、これからもサンフレッチェ広島は続いていきます、これまで以上にサンフレッチェ広島の応援をよろしくお願い致します。
僕にとってサンフレッチェ広島は人生の全てでした。広島に生まれてきて本当に良かったです。19年間、本当にありがとうございました。
(FOOTBALL ZONE編集部)