森﨑和幸の引退に元同僚MF李漢宰が“贈る言葉” 偉大なサッカー人生に馳せる想いとは?
「サンフレッチェの歴史そのもの」である森﨑級の存在は「なかなか出てこないと思う」
2016年に引退した弟の浩司を含めた森﨑兄弟は、サンフレッチェ広島の歴史を語るうえで欠かせない存在だ。特に、兄の和幸は通算502試合出場でクラブ歴代最多を誇るなど、記録でもその名を刻んできた。しかも「慢性疲労症候群」という難病と闘いながら、優勝と降格の両方を経験し、どんな時でもチームを牽引してきたのだから頭が下がる。
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「本人にしか分からない苦しみがあったと思います。そのなかでも、自分との戦いに勝って、復帰する姿を見てきました。一度や二度じゃなく、何度も困難を乗り越えながら今までやってきたことは奇跡に近いかもしれない。(オーバートレーニング症候群と向き合った浩司を含めて)あの二人じゃなければ成し得なかったことを実現できたのは、彼らのサッカーへの純粋な気持ちと強いチーム愛があってこそ。僕も当時は引退するまでずっと広島でやりたいという強い気持ちと覚悟を持ってプレーしていたなかで、僕の倍以上になる20年。広島一筋で500試合出場するのはとてつもない偉業です」
“後輩”の李漢宰は、「カズさんよりも先に引退すると思っていた」という。それだけに森﨑の引退には寂しさと悲しさを覚えている。広島でJリーガーとしてのキャリアをスタートさせた2001年から、9シーズンにわたって「ともに歩んできた思いがある」からなおさらだ。
「今回、自分よりも先に現役を退くことに寂しさも含めて、いろんな感情がこみ上げてきます。カズさんはサッカーを永遠とできるんじゃないかというくらい、センスと能力、バイタリティーを全て兼ね備えた人。湘南のミキッチが『日本サッカー界はカズという偉大な存在を失う』と言っていましたが、その通りだと思います。カズさんが積み上げてきたキャリアはサンフレッチェの歴史そのもの。正直、それを超える存在はなかなか出てこないと思います」