南野拓実、“華麗ターン”誕生秘話 指導者が証言…「小学3年から変わらない」ものとは?
子供の頃から際立っていたものは? 元指導者が明かす「アドバイスした記憶がない」
南野少年も夢中になって技術習得に励んだ。コーチの丸野一博さんは「拓実は負けず嫌い。その日やったことが上手くできなかった時は家で絶対練習してきて、翌週には試合で使っている。できないまま終わりは嫌で、習ったものを必ず自分のものにする」。失敗を恐れず、挑戦し続ける――。幼い時からブレなかった精神が華麗なターンに一層磨きをかけていった。
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174センチ、68キロ。サッカー選手として、決して体格に恵まれているわけではない。それでも南野は海外の屈強なDF陣を相手に、技術と頭脳を駆使してゴールを決めている。吉川さんは「体の使い方が小学3年生の頃から変わっていない。姿勢が立っていて、体幹も強い。筋力で負けていてもパワーバランスで勝てる。姿勢は最初から良かった。アドバイスした記憶がない」という。
力強く、それでもってしなやか。その体の使い方も幼い頃から鍛え上げた。クーバーでは月に一度、技術の総復習を兼ねてコーチとのミニゲーム大会があった。その時も南野は「体格が大きい人に臆さずぶつかっていって、上手くいかなかった時にもう1回プレーする。当てるのを嫌がっている子が多いなかで貴重だった。何回も体を当てたことで使い方を学んでいったんじゃないか」(吉川さん)と、負けず嫌いっぷりを発揮し、感覚を体に染み込ませていったという。
どんな相手にも負けたくない――。真っ向勝負を挑み続けたからこそ、体格で敵わなくても、相手の力を吸収し、反発力を利用する方法を身につけることができた。それを象徴するシーンは、記憶に新しい10月16日のウルグアイ戦で生まれている。