ギリシャが日本戦で「らしさ」を貫くか否か

　焦って自分たちのスタイルを捨てて攻撃に出て、結果、逆にカウンターを受けることになり、失点を重ねたギリシャ。そんな相手の勢いに負けず、冷静に対処し、慣れないやり方で得点を重ねたコロンビア。かつて日本代表の候補にも名前が挙がった知将ぺケルマンに軍配が上がった一戦だった。

　日本代表が初戦のコートジボワールに負けて「日本らしさ」を出そうと一致団結しているようにギリシャも彼らなりの「自分らしさ」に立ち返るはず。そして仮にギリシャが先取点を挙げるようなことがあれば「ギリシャらしさ」がより引き立つことになってしまうはずだ。

　しかし日本代表が先取点を奪った時、2つのケースが想定される。まずはコロンビア戦同様、我を忘れて攻めてくるパターン。その時、果たしてコロンビアのような臨機応変な対応を日本が取ることが出来るか。残念ながら日本代表にそのオプションはない。もう1つのケースはギリシャが先の敗戦を受けて「自分らしさ」を忘れずに継続してくるケースだ。その時は2点目を奪えるほど圧倒的な力の差がギリシャとの間にあるかどうかが問われる。

　相手にゴール前に引かれれば、スペースは少ない。その中で勝負できるのは個の技術だ。しかし個の技術が光る日本の前のタレントは守備が得意ではない。何を捨て、何を得るプランを立てているのか。それは間もなく発表される先発の顔触れで分かるはずだ。日本が4年の歳月をかけて築いたもの、それを設計し実践してきた指揮官を信じ、キックオフの笛を待ちたい。

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データ提供元：opta

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サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文　text by Soccer Magazine ZONE web