日本代表監督・森保一の右腕、横内昭展とは何者か? 熱き情熱家の“二人三脚”の物語

「横内コーチの言葉は私の言葉」――“チームMORIYASU”を支える信頼と炎の情熱

 ヨンソン新監督の下で彼は再びヘッドコーチの役職に戻って、広島の奇跡的なJ1残留に貢献した。役割を全うした横内は、森保の要請を受けて五輪代表チームのコーチに就任。森保が日本代表監督に就任した後も、懐刀として彼を支えている。広島時代と同じように若者の指導を任されているのか、五輪代表と日本代表の仕事が重なった時は横内コーチが監督代行となって五輪代表の指揮を執る。「横内コーチの言葉は私の言葉」。森保監督の絶対的な信頼は揺るがない。

「ヨコさんは怒る時はすっごく怒る(苦笑)。でも良い時はしっかりと褒めるし、すごく分かりやすい人です」とMF松本泰志が笑顔で語る情熱家は、2012年に広島が初優勝を飾った時、こんな言葉で指揮官への信頼を口にした。

「もちろん、最後の決断は(森保)監督の仕事。ただ、その過程において僕らスタッフも関わってほしいというのが、監督の考え方なんです。監督も全てを僕らの前でさらけ出してくれるから、僕も全てを剝き出しにして向き合える」

 森保一と横内昭展を中心とした「チームMORIYASU」は、活躍の場所を広島から日本代表に移した。広島時代のような結果が出せるかどうか、それはまだ分からない。明確なことがあるとすれば、森保一と横内昭展の間にある鋼鉄の信頼と、選手たちに注ぐ炎の情熱である。

(中野和也 / Kazuya Nakano)



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