渋滞でパトカー出動の緊急事態… 森保ジャパン、選手が明かす“立ち往生60分”の舞台裏
室内で少し体を動かす程度しかできず、「スプリント後の体力がキツかった」(酒井)
結局、日本代表がスタジアムに到着したのは、同じく遅れていたベネズエラから約5分後の18時49分頃。GKは芝やゴールの感触を確かめるためにピッチで練習を行ったが、フィールドプレーヤーは室内で少し体を動かす程度にとどまり、「ワンタッチのパスくらいしかできなかった」(堂安律)という。
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ウォーミングアップの時間短縮を迫られた影響について、森保監督は試合後の記者会見で「外でボールを使うことや長い距離を走るという試合を想定した動きはできなかった」と言及。実際にプレーし、激しいアップダウンが求められるサイドバックの酒井は、「前半、スプリントした後の体力がキツかった」と明かした。
もっとも、渋滞に巻き込まれて十分な準備ができなかったのはベネズエラも同じ。選手たちも決して引き分けに終わった理由として口にしなかった。
「そこを口にしては、選手として格好悪い。それでも勝つようなチームになっていかないと。ピッチで恩を返したかった」(酒井)
「アジアの育成年代の時は、結構こういうことはあった。アジアでは起こり得ること。良い経験になった」(南野)
「アジアカップ、もしくは(ワールドカップの)アジア予選が始まると、アウェーでこういうアクシデントが起こり得る。そのなかでも冷静に戦わなければいけない。良い勉強になったと思う」(吉田麻也)
例えば、ロシア・ワールドカップのアジア最終予選では、敵地でのサウジアラビア戦(2017年9月5日)を2日後に控えたなかで、バスが渋滞でホテルに時間通り到着せず、選手たちは急きょ、ハイヤーやタクシーに相乗りして練習場に向かう事態に遭遇している。
当時はトレーニング、今回は試合と違いこそあれど、何が起こるか分からないアジアの戦いをシミュレーションする意味では、貴重な経験になったとポジティブに捉えたいところだ。