鬼軍曹は勝利にも不満 ミハイロビッチ監督が「私がミランを変える」と改革宣言

「負けたも同然」

 鬼軍曹は勝利にも憤りを隠そうとしなかった。ACミランは、エンポリとのホーム開幕戦で2-1と今季初勝利を飾った。だが、シニシャ・ミハイロビッチ監督は「負けたも同然」と悔しさをあらわにした。
 前節開幕戦のフィオレンティーナ戦では相手に圧倒され、0-2の完敗を喫した。この日は日本代表FW本田圭佑に代えて、元U-21スペイン代表MFスソを先発出場させたが、試合内容ではエンポリの厳しいプレスに苦しみ、前半は劣勢が続いた。
「会長にも言ったが、唯一良かったのは結果だけ。他は何もない。結果だけ。失点する前までは良かったが、失点した後 、完全に真っ暗になった。選手たちは、あまりにも固くなっていた。よく練習して準備していたのに。いつものように、今週はいい練習ができていたのに。もっと自信をつけることが大切で、強い個性が必要だ」
 指揮官は試合をそう振り返った。シルビオ・ベルルスコーニ会長にも結果以外の部分で、あまりの内容の乏しさを素直に認めたという。
「今日勝ったのはFW2人の力で、どこからともなく2ゴール決めたから。チャンスを一度も得ないで勝った。それはよくないこと。これでは前進できない。メンタリティーを変えて、プレー態度も変えていかなければいけない。そうするには、時間がかかるが、私は待てない。時間がない。できるだけ早くしなければならない。プレシーズンにはいいところ まで来たと思っていたが、この2試合、フィオレンティーナ戦では残念だ。今日の試合は勝ったが、負けたも同然。私が責任を負う。もっと勇気を持ってサッカーをするように、私が変える。責任を感じる」
 負けたも同然と言い切ったセルビア人監督。すでに2年連続で欧州の舞台の出場権を失った凋落(ちょうらく)の名門でさらなる改革を断行する覚悟を示した。

【了】

サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web
ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images

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