香川真司、なぜ”森保ジャパン”に呼ばれないのか? 識者が分析する3つの理由
9月の森保体制発足以降、未招集の香川 怪我から復帰後の11月シリーズも声かからず
来年1月のアジアカップまで残り2試合(11月16日ベネズエラ、同20日キルギス)のなか、森保一監督が招集した日本代表メンバーにまたもMF香川真司(ドルトムント)の名前は入っていなかった。
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ベスト16に進出した今夏のロシア・ワールドカップ(W杯)明け、“森保ジャパン”の初陣となった9月はそもそもコンセプトからW杯主力の海外組は未招集のため、香川が選ばれないのは当然だった。6人のW杯主力組が復帰した10月シリーズも、香川は足首の怪我で試合に出ておらず、メンバー選考の対象外だったと見られる。
今回の11月シリーズに関しては、怪我から復帰した香川の状況を考えれば招集されてもおかしくなかったが、それでも未招集となったのは3つの理由が考えられる。1つはクラブで置かれている状況。2つ目は現在のメンバー、特に2列目の攻撃陣の充実した状況。3つ目は指揮官がトップ下に求める役割だ。
「最初から招集した選手をコアなチームだとは思っていません」。森保一監督が最初にA代表のメンバー発表をした9月にはそう語っていた。最初の時点ではロシアW杯の主力組は招集せず、若い選手を主体にロシアW杯メンバーながらサブだった選手で構成され、MF堂安律(フローニンゲン)、DF冨安建洋(シント=トロイデン)、MF伊藤達哉(ハンブルガーSV)といった東京五輪世代の選手も名を連ねるなどフレッシュな陣容でスタートした。
この時は北海道で起きた大地震の影響により、初陣となる予定だったチリ戦が中止となり、大阪でコスタリカ戦(3-0)の1試合しかできなかったが、そこでMF中島翔哉(ポルティモネンセ)、FW南野拓実(ザルツブルク)、堂安の3人が躍動し、”初陣”を飾った。そこから10月になり6人の“W杯主力組”が加わる。DF吉田麻也(サウサンプトン)、DF酒井宏樹(マルセイユ)、DF長友佑都(ガラタサライ)、MF柴崎岳(ヘタフェ)、MF原口元気(ハノーファー)、FW大迫勇也(ブレーメン)だ。
河治良幸
かわじ・よしゆき/東京都出身。「エル・ゴラッソ」創刊に携わり、日本代表を担当。著書は「サッカーの見方が180度変わる データ進化論」(ソル・メディア)など。NHK「ミラクルボディー」の「スペイン代表 世界最強の“天才脳”」を監修。タグマのウェブマガジン「サッカーの羅針盤」を運営。国内外で取材を続けながら、プレー分析を軸にサッカーの潮流を見守る。