お茶目、イタズラ好き、癒し担当… INACの“心友”が語る韓国女子MFイ・ミナの素顔
韓国語を勉強中のDF守屋が“橋渡し役”に 最近のブームは「急に」とつけること
なでしこリーグ(日本女子サッカーリーグ)1部INAC神戸レオネッサのMFイ・ミナは、韓国女子代表のエース格として初挑戦となる異国の地で大きな注目を集めたなか、1年目のリーグ戦を13試合5得点で終えた。人生初の一人暮らし、言葉の壁やサッカースタイルの違いに当初は戸惑ったが、チームに馴染む大きな助けとなったのがINAC4年目のDF守屋都弥だった。イ・ミナが「チームで一番仲の良い選手」として名前を挙げる“心の友”に、助っ人として1シーズン目を過ごす韓国人MFの素顔を訊いた。
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イ・ミナには専任の通訳がいない。加入当初は日本語が全く話せないこともあり、ピッチ内外において口数が少ない印象が周囲にはあった。しかし、K-POP好きが高じて韓国語を勉強し始めていた守屋が“窓口”となり、徐々にコミュニケーションは増えていったという。イ・ミナのなかで、最近のブームは「急に」とつけることだそうだ。
「ミナさんがまだたくさんの日本語を覚えていないので、1対1で話す時はほぼ韓国語で頑張っています。最近は(武仲)麗依さんとも頻繁にコミュニケーションをとっていますが、あまり使わないような日本語で会話していて面白いです。今は『急に』という言葉を覚えて、全部の言葉に使うのが流行りみたいです(笑)」
当然、サッカー面での連係を高めるためには、ピッチ内でのコミュニケーションも不可欠だ。イ・ミナは今季、主に右ウイングや右サイドハーフで起用されたため、右SBを務めるDF髙瀬愛実との意思疎通にも守屋は“橋渡し役”を担当。徐々にチームメートとの信頼関係が深まったことが、後半戦で全試合に出場して初ゴールを含む5得点を挙げる活躍につながったようだ。
「ディフェンスの仕方でも韓国と全然違うので、『行け!』という言葉を覚えていない時に『〇〇』って髙瀬さんが言ったら、出て行っていいよ、とミナさんには伝えていました。髙瀬さんにも韓国語を教えていましたね。なんて言ったら、『行けなの?』みたいな(笑)。『カです、カ』と教えたら、髙瀬さんは試合中に『カ、カ』と連呼していました。
私とミナさんで、韓国語と日本語の勉強をしたりもしますね。例えば『モッパッソ』と『アンバッソ』という韓国語を教えてくれて。両方とも“見なかった”という意味なんですけど、使い方が違って、“知らなくて見なかった”ら『モッパッソ』、“知ってて見なかった”ら『アンバッソ』なんです。急に教えてきて、へえーそうなんだって(笑)。
コミュニケーションがとれていることが自信にもつながっていると思います。韓国から来て、あまり仲が良い人がいないとなったら、やっぱり縮こまってしまうところもあったはず。でも、今はみんなとしゃべるので良いプレーにもつながっているのかな、と」