【データ分析/守備編】セーブ、失点、被シュートが物語る堅守 “表裏一体”で起きた現象
GKも感謝「あれはDFが頑張ってくれたおかげ」 守備の姿勢が積み重なって表れた結果
この1対1を防いだGK新井章太が感謝していたのは、素早く自陣に戻り、パスコースを防ぐ対応を見せた谷口の判断だった。
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「ショウゴの対応が良かった。中に一人がいて、2対1の状況だった。ショウゴが良い判断でペナ(ペナルティーエリア)まで戻ってきてくれて、それで相手が判断を迷った。中もアキくんとネットが戻っていた。ショウゴもシュートされるまで見ていたし、あれはDFが頑張ってくれたおかげ」(新井)
谷口だけではなく、MF家長昭博とMFエドァルド・ネット(今季途中に名古屋グランパスに移籍)も猛スピードで自陣に帰り、野田がシュートにいく時にはシュートブロックの姿勢を見せている。開幕戦、そして第2戦と、最終的にはこうした守備の姿勢が積み重なって表れた結果が、最少失点なのだろう。
FW小林悠の欠場により、優勝セレモニーでシャーレを掲げたのは、守備の要として君臨していた副キャプテンの谷口だった。今季フル出場。全身全霊で最終ラインを支え続けた男の頑張りが、報われた瞬間でもあった。
いしかわごう
いしかわ・ごう/北海道出身。大学卒業後、スカパー!の番組スタッフを経て、サッカー専門新聞『EL GOLAZO』の担当記者として活動。現在はフリーランスとして川崎フロンターレを取材し、専門誌を中心に寄稿。著書に『将棋でサッカーが面白くなる本』(朝日新聞出版)、『川崎フロンターレあるある』(TOブックス)など。将棋はアマ三段(日本将棋連盟三段免状所有)。