選手に“報復キック”で厳罰の元主審、10カ月越しの釈明 「蹴り飛ばしたいわけでは…」
シャプロン氏は昨季の仏リーグ戦中にジエゴ・カルロスに報復キックを見舞う暴挙
今年1月、仏リーグ・アンのナント対パリ・サンジェルマン(PSG)の一戦で起きた騒動を覚えているだろうか。この試合で主審を務めていたトニー・シャプロン氏は、偶然接触したナントのブラジル人DFジエゴ・カルロスに報復キックを見舞い、さらに選手を退場処分にするという暴挙に出た。この前代未聞の珍事は世界各国でニュースとなった。シャプロン氏は半年間の職務停止処分を下され、昨季限りで現役を引退したため、件の試合がキャリアラストゲームとなった。
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そんなシャプロン氏が英公共放送「BBC」の「BBCワールドフットボールポッドキャスト」に登場。「残念なこと」と後悔の思いを明かしている。
“事件”が起きたのは2017-18シーズンのリーグ第20節、PSGがナント相手に1-0とリードして迎えた後半終了間際だった。フランス代表FWキリアン・ムバッペがカウンターで左サイドのスペースに抜け出すと、ナントの選手たちは一斉に自陣へダッシュして追いかけた。
しかしこの時、シャプロン氏は左サイド方向のプレーを見極めるために左へ急角度で方向転換。ゴール正面方向へレフェリーの左後ろから追いかけていたカルロスと走るコースが重なって交錯し、転倒した影響でゴール前の接触シーンを見極められなかった。
するとシャプロン氏は、この交錯が故意に引き起こされたものだと感じたのか、起き上がり際にカルロスの右足にキックを見舞うという暴挙に出た。さらに抗議したカルロスへイエローカードを提示し、退場処分とした。