「楽しかった」 新世代の旗頭候補MF長野風花、なでしこデビュー戦で感じた自覚と責任

韓国で磨いたフィジカルへの適応力 アピールが実り、ノルウェー戦で待望のデビュー

 一方で、そんなレベルの高い環境で、今の自分の力を試したいという気持ちも強い。今季、なでしこリーグ(日本女子サッカー)開幕を前に、浦和レッズレディースを退団し、韓国Kリーグの仁川に移籍。試合の出場機会、そしてこれまでとは異なる環境に身を投じたかった。仁川は、スター選手が集まるリーグ内でも特別なチームで、今季もチャンピオンに輝いている。

 Kリーグは、試合が月曜、金曜というペースで行われる。どちらかと言えば練習よりも、実戦を通じて、経験値を蓄積しているという。実際、フィジカル部分の差が広がっていくU-20女子ワールドカップでも、U-17の時と同じように渡り合った。韓国での戦いの成果を、リーグの特徴でもあるフィジカルへの対応力だと、長野は口にする。

「韓国のリーグは、外国人選手も多くいて、フィジカルの強さ、スピードやパワーというのがあります。そういう(海外のチームと戦う)面では、リーグで慣れています。韓国の激しいプレッシャーで戦っていたので、U-20(という年齢制限のある大会)ではありましたが、外国人選手にも慣れて対応できていたので、そこは韓国でプレーして良かったのかなと思います」

 合宿でのアピールが実り、長野は11日のノルウェー戦でついに出場機会を手にする。先発こそ叶わなかったが、後半の頭からとりぎんバードスタジアムのピッチへ姿を現した。MF宇津木瑠美(シアトル・レインFC)に代わって、本職・ボランチでの起用だ。

「自分のテンポも出せて、自分らしくボールに関わる部分もあって……。まあ、触れない時間も多少はあったのですが、ボールに関わりながらゴールを目指せたというのは、良かったと思います」

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