日本代表10番・中島翔哉、恩師が語る“ドリブルお化け”の原点 「全てがアドリブ」

「翔哉のトリッキーはトリッキーじゃない。遊びの延長というか、まさにアドリブ」
現在の日本代表においては、中島が左サイドからカットインして放つ思い切りの良いミドルが攻撃のメインオプションの一つになっている。しかし、これはポルトガルに移籍して磨かれた武器ではなく、富山時代から習得に励んでいたプレー。安間コーチにとっては“想定内”だという。
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「小刻みなタッチでのドリブルからミドルシュートを放つ練習はずっとやっていました。富山時代、午前中のチーム練習が終わって、昼食を挟んだ後、午後は一人でひたすらシュート。当時はキックの種類も少なく、枠に持っていくだけの技術もなかったですけれど、FC東京でもずっと反復練習を積んできた。繰り返すことでクオリティーが上がったわけですが、翔哉の場合はそれを試合できちんと体現しているので、そこは評価に値すると思います」
ウルグアイ戦では、対峙したカセレスを高速シザースで翻弄したり、中盤で縦パスを受けた際にトラップして反転しながらドリブルに持ち込むテクニカルなプレーが何度も見られた。そのプレーのあまりの迫力に、左サイドでコンビを組んだDF長友佑都(ガラタサライ)は試合後、報道陣に対して「ドリブルお化け」という言葉で絶賛。安間コーチは、これらのプレー全てが「アドリブ」だと証言する。
「翔哉は外国籍選手なら抜けるという自信は昔から持っていました。飛び込まない日本人選手に比べて、1対1で真っ向勝負をしてくれる外国籍選手はかわしやすいし、抜きやすいと。翔哉からすれば、相手が来たからかわしているだけ。普通に歩いている僕に、いきなり股抜きをしてくる男ですからね(笑)。翔哉のトリッキーはトリッキーじゃない。遊びの延長というか、まさにアドリブです。無心でも体がそれを形にできるだけの練習はしているし、何より本人が楽しんでいる。見ている人に笑顔とか感動、良い感情をもたらしてくれるのが中島翔哉です」