レッズ槙野の密かな進化 ハリル教授が高く評価する「丁寧な守備とは」
自陣ゴール前で無駄なファウルを省いた守備意識
27日に日本サッカー協会から2018FIFAワールドカップロシア大会アジア2次予選兼、2019年AFCアジアカップUAE2019予選に向けた日本代表23選手が発表され、浦和のDF槙野智章が名を連ねた。槙野は今年3月にバヒド・ハリルホジッチ監督体制が発足して以来、継続的に招集を受けている。
ハリル監督はメンバー発表会見で「まだ向上するところもあるが、A代表にふさわしい選手になってきた。向上している」と、槙野を高く評価している。28日、浦和は翌日のリーグ戦である横浜戦へ向けた前日練習を行い、槙野もレギュラー組に入り紅白戦での調整を行った。槙野は「気持ち良く代表に行くためにも、明日のゲームは勝利したい」と意気込んだ。
そして、ハリル監督が強調していたのが「守備が丁寧になった」という言葉だった。実際のところ、槙野自身がどのような感覚を持っているのかを問いかけると、ハッキリと前方を見ながらこう語った。
「ファウルは常に気に掛けている。ハリルホジッチ監督も、Jリーグを見ているとゴール前でのファウルが気になると話していた。無駄なファウルをせずにボールを奪うことを、特に意識するようになった。もちろん、ファウルをしたくないからと言って、ズルズルと下がっては意味がない。いかにファウルをせずにボールを奪えるかということです」
確かに槙野の長所の一つは強さを持って相手にチャレンジできる部分だが、浦和のゲームを見てもそれがファウルにつながることは少なくなかった。特にアジア・チャンピオンズリーグのゲームでは相手の上半身に背後から手を掛けてしまうプレーで、相手にセットプレーを与えてしまい、それが失点につながることもあった。そうしたものが、ハリル監督の言う「丁寧な守備」によって改善され、強さと守備のうまさを両立できる選手に成長しつつある。
そうした要因の一つには、ハリル監督と積極的にコミュニケーションを取る姿勢があるようだ。