浦和の新旧指揮官が見せた“美しきリスペクト” 試合後の握手で交わした会話の内容は?

浦和を率いるオリヴェイラ監督(左)、札幌を率いるペトロヴィッチ監督(右)【写真:Getty Images】
浦和を率いるオリヴェイラ監督(左)、札幌を率いるペトロヴィッチ監督(右)【写真:Getty Images】

試合は浦和のオリヴェイラ監督に軍配「彼の残した遺産に継続性を持たせているのが私」

 コンサドーレ札幌と浦和レッズが激突したJ1第32節のゲームは、ミハイロ・ペトロヴィッチ監督とオズワルド・オリヴェイラ監督というJリーグ屈指の名将対決でもあった。試合は浦和が2-1で勝利したが、試合を終えた指揮官2人は固く握手。そこには、互いをリスペクトする思いがあった。

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 オリヴェイラ監督は鹿島アントラーズでリーグ3連覇を成し遂げ、一度日本を離れて母国ブラジルに戻った後、今年の4月下旬から浦和を率いている。一方のペトロヴィッチ監督は、広島での指揮を終えると2012年に浦和の監督に就任し、6年半に渡ってチームを率いた。そして、昨年7月末の契約解除後、半年間の充電期間を経て今季から札幌を率いている。

 このゲームでも、両監督の特徴はハッキリと表れていた。2ボランチが両者とも最終ラインに降りてでもボールをつなぎにかかる札幌と、ビルドアップに果敢に襲いかかりながらも最終ラインの堅さを保つ浦和。最終的には、浦和が札幌のミスを突いた前半に2-1として、後半は札幌にボールを持たせて守り切った。ペトロヴィッチ監督も「前半に関しては浦和の方がベターだった」と振り返った。

 オリヴェイラ監督が鹿島を率いていた当時は、伝統の4バックが代名詞のようになっていた。浦和への就任後も「4バックが好みなのは隠さない」としつつも、試行錯誤の時期を終えると後半戦は一貫して3バックを続けている。そこには、ペトロヴィッチ監督のチームからの継続性という要素があるという。

「広島の監督をしていた2007年に彼と知り合いました。日本サッカー界でも、彼は突出した存在感のある人物だと思っています。選手の成長に大きく関わり、チームを大きく成長させた存在であると思っています。ですので、彼と戦えることを誇りに思い、光栄に思っています。彼は広島と浦和でしっかりとチームを作り上げてきた。浦和でミシャさんが始めた仕事を、私が継続できることに誇りを感じているというのが、試合後に話した内容です。彼の残した遺産に継続性を持たせているのが私です」

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