海外組“オーバー30”の生きる道 欧州通算11年の松井大輔が注目、乾に見出す才能とは?
「自分の価値が下がっていく」30歳以降にどのような決断をするか
現代サッカーにおいて、日本人選手が海外に飛び出すことは珍しい時代ではなくなった。長年“海外組”の象徴として活躍してきたMF長谷部誠(フランクフルト)やMF本田圭佑(メルボルン・ビクトリー)、長友佑都(ガラタサライ)らは30歳を超え、DF吉田麻也(サウサンプトン)、MF香川真司(ドルトムント)といったロンドン五輪世代も年齢を重ねてきた。海外で計11年、8クラブを渡り歩いた横浜FCの元日本代表MF松井大輔によれば、ヨーロッパにおける選手の価値は「30歳くらいまで」がピークで、以降は年齢とともに徐々に下がっていくという。そのなかで「難しくなってくる時期をどう乗り越えるか」、彼らのキャリアビジョンと決断は興味深いと松井は語る。
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「若くして海を渡る選手も増えてきましたよね。日本でプレーしていても欧州5大リーグのクラブが見ていることはまずないので、早めに海外へ行って自分をアピールするのはいいと思います。今後いろんな成功例が出てくると思いますが、一方で30代になってからの決断も一つのポイントになると思います。30歳くらいからヨーロッパでの自分の価値は下がっていきますから」
松井自身は「いろんな国、文化に触れ合うことで、選手としても人間としても幅が広がる」との思いから、“自分を中心に考えてくれるチーム”を選びながらブルガリアやポーランドでプレーした。20代と30代で感じることも変わってくるという。
「自分を貫けるのであれば、ハセ(長谷部)みたいにずっとドイツで回るのは良いと思います。そうでないのであれば国を変えるのか、またどこを新天地に選ぶのかで変わってくる。長友がガラタサライに移籍したように、30歳になってからが一番大事。(来年3月で30歳になる香川)真司もドルトムントで(試合に)出られないとなった時に、どこに移籍するかで自分の価値が変わってくるかな、と。また代表に選ばれるために頑張らないといけないし、ドルトムントでの自分から、また“違う真司”にならないといけない。ここからが正念場だと思います」