メッシに昨年浮上した「バルサ退団危機」 マンCが325億円で獲得打診とスペイン紙報道
水面下で交渉が行われていたと「エル・ムンド」紙が伝える
バルセロナのアルゼンチン代表FWリオネル・メッシは10代前半の頃からクラブの下部組織で育ち、31歳となった今も世界ナンバーワンプレーヤーとしての地位を揺るぎないものとしている。しかしそんなメッシに昨年、バルサ退団の危機があったとスペイン紙「エル・ムンド」が報じている。そのオファーを出したとされるのは、恩師ジョゼップ・グアルディオラ監督率いるマンチェスター・シティだという。
引き抜きを画策したのは、かつてバルサ副会長を務め、現在はシティのCEOを務めるフェラン・ソリアーノ氏だ。メッシの父親で代理人を務めるホルヘ・メッシ氏と2016年12月から17年11月にかけて複数回にわたって接触し、もしメッシのシティ加入が決まった際にはインセンティブでホルヘ氏に5000万ユーロ(約65億円)もの大金が支払われる条項になっていたと伝えている。
もちろん、バルサとメッシ本人に対しても莫大な移籍金と契約条件が提示されていた。バルサへの移籍金は2億5000万ユーロ(約325億円)、メッシに対しても5年契約で2億5000万ユーロ、年俸換算で5000万ユーロを支払う態勢を整えていたのだという。
ただしバルサとしては、やすやすと首を縦に振るわけにはいかなかった。この年の夏にはブラジル代表FWネイマールをサッカー史上最高額となる2億2200万ユーロ(約286億円)の移籍金でパリ・サンジェルマン(PSG)に放出している。そこから数カ月で莫大な金額が得られるとはいえ、絶対的なエースであるメッシを手放すわけにはいかなかった。
結局メッシとバルサは、17年11月に新たに4年の契約延長で合意した。シティからの条件提示を受けて、年俸においては3500万ユーロ(約45億円)、そして契約解除金は7億ユーロ(約903億円)という天文学的な金額が設定されたという。最終的にはバルサでのプレー継続を選択したメッシだが、もしこのオファーが実現していれば――サッカー史に残るビッグディールだったことは間違いない。
(FOOTBALL ZONE編集部)