イニエスタは「苦しい時ほどポジティブ」 神戸SD三浦淳寛が明かす“超一流”たる所以
来日時から誠実な人間性に滲み出る「一流」と「プロフェッショナル」の在り方
ヴィッセル神戸の三浦淳寛スポーツダイレクター(SD)は、元スペイン代表MFアンドレス・イニエスタ獲得にあたり、交渉の段階からずっと彼とコミュニケーションを図ってきた。いろんなシーンで垣間見るイニエスタの人柄、人間性に何度も驚かされたという。それは7月17日に初来日した際も然りだ。たくさんのファンが詰め掛けるなか、関西国際空港に降り立ったイニエスタは、長旅の疲れを見せる様子もなく、三浦SDに尋ねたそうだ。
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「集まってくれたファンの人たちに、サインをしてあげてもいいか?」
当初、クラブとしては混乱を避けるため、また長旅を終えた彼の体調も考慮して、サインや記念撮影などのファン対応はせずに、挨拶だけを行ってその場を離れさせる予定だったが、イニエスタはクラブスタッフの配慮にも感謝しつつ、自ら申し出た。
「これからは、ここにいるファン、サポーターも僕と一緒に戦っていく仲間だ。だからこそ、せっかく来てくれた仲間をこのまま帰すことはしたくない。せめてサイン対応だけでもしてあげたいが、大丈夫か?」
この時に始まって、三浦SDはイニエスタが来日してからというもの、何度も彼の誠実な人間性を目の当たりにしている。そのたびに、「一流」とはなんなのか、「プロフェッショナル」とはなんなのかを教えられてきたそうだ。