「世界でも対等に戦えるレベルへ」 U-15日本代表、強豪フランス戦で見えた課題と収穫

主将のMF山根陸【写真:Tomoko Yasuda】
主将のMF山根陸【写真:Tomoko Yasuda】

主将の山根は2019年のU-17W杯に出場して国際経験を積むことを目標に掲げる

 下川は、後半のシステム変更について、「まだ完璧ではないですけど、(システム変更への瞬時の対応が)できるようになっていかないといけない。みんなでコミュニケーションをとってやっていきたい」と話す。

「(同点弾のショートパスからのセットプレーは)特に練習はしていないです。そのままの“閃き”的な。相手が飛ぶかな、と思ってとりあえず足元のほうに速いシュートを打てば何か起こるだろうと信じて打ちました。自分はFWなので、ああいうチャンスが来たら絶対に蹴ろうと思っていたので、その自分の思いがゴールにつながって良かったです」

 フランスの監督が「非常に良い選手」と名指しした山根も、冷静に自己分析をする。

「前半20分間は、自分たちが相手のコートでプレーするということを意識していたので、多少ボールが空中に浮いているということが多かった。でも、20分くらい経ってから、自分とピピ(中井卓大)でコミュニケーションをとりながら上手くボールを動かせたんじゃないかと思います。展開力とミドルシュートは他の人より得意かな、と思っています。逆に守備、ボディーバランス、フィジカルは課題がありますけど、今日の試合でも出せたところは少なくはなかったと思うし、出せなかったところはしっかり持ち帰ってまた努力していきたい」

 一世代上の代表に混ざって来年ペルーで開催されるU-17ワールドカップに出場し、国際経験を積むことを目標に掲げる。

 中井ら新メンバーも加わり、「僕らの年はかなり元気が良い」(下川)U-15日本代表。主将の山根が「ピッチ外でも本当に雰囲気が良くて、バスでも音楽をかけて歌を歌いながら移動している。ホテルでも映像を振り返るミーティングでみんながしっかりと意見を言えていますし、そういった部分ではみんなが自分を出しやすい環境」と話すように、今回の遠征でチームの輪も深まっている様子だ。フランス戦当日はDF田中隼人(柏レイソルU-15)の15歳の誕生日だったが、みんなでサプライズのお祝いを企画しているという。

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