U-19日本代表監督、先発9人変更&3バック採用の失敗認める 「選手の個性を出せると…」
采配が裏目に出た影山監督 「ゲームをコントロールできなかった」
U-19日本代表は、1日に行われたU-19アジア選手権の準決勝でサウジアラビアに0-2で敗れ、2大会連続の優勝は果たせずに大会から姿を消した。先発9人入れ替えと3バックへの変更が裏目に出た影山雅永監督は、「相手を抑えるよりも、こちらの選手の個性を出せると思った」と、その意図を説明した。
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準々決勝で開催国インドネシアを破り、来年のU-20ワールドカップ(W杯)ポーランド大会の出場権を手に入れた。そのゲームからスタメン9人を入れ替え、今大会では初めて3バックも導入した。MF藤本寛也が負傷、MF安部裕葵は所属の鹿島アントラーズがAFCチャンピオンズリーグ決勝に進出したためチームから離脱したが、それを差し引いても7人が監督の意図によるスタメン交代だった。
しかし、その采配は完全に裏目に出てしまった。日本は過去4試合で15得点を奪ってきた攻撃が機能せず、むしろ守備時に最終ラインが5バックになるなど躍動感を欠いた。さらに、ラインが揃わずに裏を取られる場面も多かった。そのなかで前半29分に今大会初出場のGK若原智哉がゴール内にボールをこぼす痛恨のオウンゴールで先制点を与えると、ハーフタイム突入直前にも失点して傷口を広げた。
後半のスタートからFW宮代大聖とFW久保建英を投入して4バックに戻したが、一度崩れたリズムは最後まで立て直せず、そのまま0-2で敗れた。試合を終えた影山監督は「残念な結果になってしまい申し訳ない。相手の高い出力でゲームをコントロールできなかった。相手を抑えるよりも、こちらの選手の個性を出せると思ったが、そうさせてもらえなかった」と、スタメン変更が失敗に終わったことを認めた。
これで2大会連続のアジア王者という目標は果たせなかったが、最低限のノルマである世界への切符は手にしている。来年5月に予定される本大会に向け、影山監督は「世界に出ていった時にはさらに高い球際の出力があり、そのなかでボールを運ぶクオリティーが必要になる。もっと力をつけないといけない」と課題を口にした。
久保や安部に加え、この日キャプテンマークを巻いたDF橋岡大樹らはすでにJ1クラブで出場機会を得ている。そうした日々に得られるものを個々の成長につなげ、チームとしての整理も進めて世界に挑みたい。
(FOOTBALL ZONE編集部)