病との戦いさえなければ… “最高のチームプレーヤー”森﨑和幸が愛され続けた理由
広島に加入した大半の選手が証言「カズさんのすごさは一緒にやってみないと分からない」
「カズさんのプレーのすごさは、一緒にやってみないと分からない」
それは広島に加入したほとんどの選手が言葉にする。
例えば、柏木陽介(浦和レッズ)はこう語った。
「カズさんほど基礎技術の高い人を見たことがない。それは浦和に移籍してからもそう感じている。頭もいいし、ポジションどりも巧い。予測も凄いし、駆け引きにも長けている。どうして日本代表に選出されないのか、それが不思議です」
李忠成(浦和)は広島時代に得点を量産して日本代表に選出されている頃、こんな言葉を発している。
「広島は森﨑兄弟でもっている。あの二人は本当に凄い。特にカズさんは、ボールを失わないし、明神智和さんのようなボールの奪い方もできる。カズさんや(森﨑)浩司さんがボールを持てば、信頼して走ることもできる。日本代表でも全く不思議じゃない。正直、広島に移籍してくるまで、あんなにサッカーが巧い人だなんて思ってもいなかった」
ミハエル・ミキッチ(湘南ベルマーレ)も言う。
「カズが欧州でプレーしていたなら、多額の移籍金でビッグクラブに移籍できる。それほどのクオリティーを持っている。日本代表にもベストイレブンもとっていないけれど、カズは歴代のレジェンドたちと同格に並び称される選手なんだ」
2016年、広島で得点王を獲ったピーター・ウタカ(徳島ヴォルティス)の言葉にも耳を傾けよう。
「ボールを奪えるしミスもない。スピードアップとスローダウンなどペース配分の舵をとれる。私は深い尊敬を込めて、“広島のスティーブン・ジェラード”と呼んでいるんだ」