ミラン指揮官が本田ら中盤に3度ダメ出し 「中盤で負けた」
敵地で0-2の完敗
ACミランのシニシャ・ミハイロビッチ監督は、23日の今季開幕戦の敵地フィオレンティーナ戦の試合後、本田ら中盤に厳しいダメ出しを行った。試合は、DFエリーの退場で数的不利となり、0-2で敗れた。指揮官は、この試合の展開に「敗因は中盤にあり」と厳しく明言している。
ミハイロビッチ監督のミラン指揮官としての初陣は、ただただ苦味だけを残した。エリーが退場処分となって前半で数的不利に陥ると、センターバックの枚数を維持するためにコロンビア代表DFサパタを投入した。その代わりに、ほとんど前を向いてプレーできなかった本田がピッチを去った。
「中盤で負けた。がっかりしないで前進しよう」
指揮官はそう語り、敗因を中盤に求めた。
「中盤が良くなかった。期待したことができなかった。ボスコフ監督は言っていた。チームは中盤がゲームをつくる。我々はいいゲームができなかった」
旧ユーゴスラビア代表や、レアル・マドリード、ローマなどを率い、昨年他界した恩師ブヤディン・ボスコフ氏の言葉をかみしめるように語った。中盤には、トップ下で先発した本田と、3ボランチのベルトラッチ、ボナベントゥーラ、デヨングが並んだ。彼らの出来の悪さが敗因につながったと厳しく指摘している。
「中盤で負けた。それはフィオレンテーィナがよかったからでもある。昨シーズンに比べると、戦術を変えて5、6人の選手が変わった。練習する時間はある。この道は正しい。不安にさいなまれてはならない。なぜならゴールは2つのセットプレーから。もっとできたはずだと思う」
中盤の力不足を3度もダメ出し。ビオラの構成力に対抗できなかったと分析している。
バッカ、ルイス・アドリアーノ、ベルトラッチ、ロマニョーリと移籍市場で久しぶりに大金を注ぎ込んで大型補強に出たミラン。しかしながら、獲得した新加入の選手はまだチームに融合できていない。イタリア杯3回戦で対戦したセリエBペルージャ相手に機能したチームも、フィオレンティーナに圧倒され、本田も見せ場なく前半でピッチから姿を消した。
「負けたら、満足はしていない。相手は勝利がふさわしい。サッカーはこういうもの。落胆してはならない。前進しよう。リーグ前にはみんな優秀だった。今、遮断されたわけでもない。次の試合で勝とう」
ミハイロビッチ監督は最後に声を絞り出した。
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サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web
ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images