15年夏の移籍市場で補強額トップ10の衝撃 一位は283億円のあの強豪!

マンチェスター・シティが2位以下に100億円差のブッチギリ首位

 

 3位はイタリア王者ユベントスで1億900万ユーロ(約147億円)。MFアンドレア・ピルロ、FWカルロス・テベスなど中核を成した選手が去り、チームを一気に刷新した結果がこの出費となった。最高額はFWパウロ・ディバラへの3200万ユーロ(約43億円)で、先ごろ契約がまとまったDFアレックス・サンドロが2600万ユーロ(約35億円)。他にも、FWマリオ・マンジュキッチに1900万ユーロ(約26億円)とFWシモーネ・ザザ1800万ユーロ(約24億円)を獲得。それでも、最大のターゲットであるトップ下は獲得できておらず、更なる投資も予想されている。
 2位は“闘将”ディエゴ・シメオネ監督率いるアトレチコ・マドリード。1億2600万ユーロ(約170億円)を投資した。FWジャクソン・マルティネスに3500万ユーロを掛けたほか、DFステファン・サヴィッチとMFヤンニク・カラスコにそれぞれ2000万ユーロを投資。個々の移籍金は超高額というわけではないが、多くの人数を補強したことでこの金額まで跳ね上がった。同じマドリードを本拠地とするライバルを、移籍市場での投資額で上回った格好だ。
 1位はマンチェスター・シティ。その投資額は衝撃の2億1000万ユーロ(約283億円)。頭一つどころか、2位アトレチコとも1億ユーロ近く差をつけて、ぶっちぎりのトップだ。これはMFケビン・デ・ブライネの移籍が7000万ユーロ(約95億円)でまとまった場合という注釈つきだが、それを抜いてもトップだ。MFラヒーム・スターリングに6900万ユーロ(93億円)、DFニコラス・オタメンディに4500万ユーロ(約61億円)と、札束が飛び交った。まさに、オイルマネー恐るべしといったところだろうか。
 これまででは、高額の移籍金を支払って補強するチームの代名詞であったチェルシーやインテルといったクラブがトップ10に入らなかった。その一因に、例えばインテルがコバチッチを売却せざるを得なかったファイナンシャル・フェアプレーの存在があるだろう。また、バルセロナはFIFAからの移籍禁止処分の期間中なので、当然ランキングには入らなかった。バレンシアのように、1年越しで支払いが待っているという形で金額が伸びたチームもある。
 一方で、移籍市場はあと約1週間ある。ユベントスのフランス代表MFポール・ポグバはチェルシーなどが興味を示していると伝えられているが、仮にその移籍がまとまれば1億ユーロに近い移籍金となることが予想され、一気にこのランキングは姿を変えるだろう。ここに並んだクラブや選手たちには“コストパフォーマンス”という言葉が大きなプレッシャーを与えるが、その価値に見合うプレーを見せてくれるかどうかも新シーズンの大きな楽しみの一つとなりそうだ。

 

【了】

サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web
ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images

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