U-19代表主将、“湘南魂”を胸に世界切符獲得へ ルヴァン杯初優勝で「闘う姿勢」再確認
敵地の大歓声の中でも響き渡る声 「迫力を持ってやりたい」
「僕ができるのは派手なことじゃないですけど、セカンドボールを回収したりとか陰で支えることができますし、前に推進力を持ってプレーすることもできるので」
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ロシアW杯で優勝したフランス代表MFエンゴロ・カンテを彷彿とさせる運動量とボール奪取力をセールスポイントとし、中盤でセカンドボールやコンタクトプレーにも強さを見せる齊藤の“もう一つの武器”が、スタジアム中に響き渡る大きな声だ。戦術的な指示はもちろん、チームに少しでも緩みが生じればキャプテンの掛け声がスタンドまで反響する。
「サボる傾向がチームの中にあって、きついのは分かるんですけど、きついからといってなあなあにしたくない気持ちが僕の中にはあって。別に嫌われてもいいですし、そこは言っていきたい」
その“未月ボイス”とも言える声は、約7万人のインドネシアサポーターがスタンドを埋め、応援のチャントが反響する大スタジアムを突き破って聴こえてくるはず。「それぐらいの迫力を持ってやりたいと思います。しっかり声をかけたい」と語る齊藤に、記者席まで聴こえるか確認すると伝えると「任せてください!」と力強い回答が返ってきた。
“湘南魂”を漲らせるキャプテンはプレーでも声でもU-19日本代表を支え、準々決勝で世界の扉を開き、さらに決勝で優勝トロフィーを掲げるべく、ファイティングスピリットを押し出し、“未月ボイス”を響かせる。
(河治良幸 / Yoshiyuki Kawaji)
河治良幸
かわじ・よしゆき/東京都出身。「エル・ゴラッソ」創刊に携わり、日本代表を担当。著書は「サッカーの見方が180度変わる データ進化論」(ソル・メディア)など。NHK「ミラクルボディー」の「スペイン代表 世界最強の“天才脳”」を監修。タグマのウェブマガジン「サッカーの羅針盤」を運営。国内外で取材を続けながら、プレー分析を軸にサッカーの潮流を見守る。