11連勝中のアーセナル、知将エメリの改革とは? 新体制で共鳴する“FWコンビ”

司令塔エジルの完全復活も好調の要因として挙げられるだろう【写真:Getty Images】
司令塔エジルの完全復活も好調の要因として挙げられるだろう【写真:Getty Images】

オーバメヤンとラカゼットの持ち味を引き出すスタイルへ変貌

 今季就任したエメリ監督も、二人を共存させる流れを踏襲。プレミアリーグ公式サイトのデータによれば、昨季同時にプレーした時間は通算「304分」だったのに対し、今季はすでに「432分」と昨季を上回るペースとなっており、ここまでオーバメヤンはリーグ戦9試合6得点、ラカゼットも9試合4得点を決めている。

 両者の相性の良さは、オーバメヤンがアーセナルに加入してからの数値が物語っている。オーバメヤンはここまで、アーセナルでリーグ戦通算16ゴールを決めているが、ラカゼット不在時が1ゴールあたり「133.4分」かかっていたのに対し、ラカゼットと共演時は1ゴールあたり「82.3分」となっている。また、ラカゼットもオーバメヤン加入から現在まで通算9ゴールを決め、オーバメヤン不在時が1ゴールあたり「149.5分」なのに対し、オーバメヤンとの共演時は1ゴールあたり「105.9分」となっている。

 開幕戦のシティ戦も敗れはしたものの、試合後にオーバメヤンは「上手くいっている。僕たちが一緒にピッチでプレーしていると化学反応が起きるんだ。彼が中央に位置取ったとしても、僕は左でプレーすることに対して何も気にならない」と、ラカゼットとのコンビネーションに好感触を得ているコメントを英誌「フォー・フォー・トゥー」が伝えていた。

 チーム自体も昨季の1試合平均のパス本数が「619本」だったのに対し、今季は「545本」と、ポゼッション重視のサッカーから、オーバメヤンとラカゼットの特長を引き出すスピーディーで効率的なサッカーへと変貌を遂げ始めている。

 ただ、前述したシティ戦とチェルシー戦では両者とも無得点に終わっており、“ビッグ6”相手にはその相性の良さを発揮できていない。11月3日に控える第11節リバプール戦が、二人の真価が問われる一戦となりそうだ。

(FOOTBALL ZONE編集部)



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