“豚の頭”も飛んだ伝説のクラシコをバルサ関係者が回想 フィーゴ「禁断の移籍」への憎悪
レアルの一員としてカンプ・ノウに帰還したフィーゴに浴びせられたバルサファンの怒り
バルセロナとレアル・マドリードの「エル・クラシコ」は近年、スペインどころか世界中を二分する大決戦となった。そのきっかけになった出来事の一つが、元ポルトガル代表FWルイス・フィーゴの「禁断の移籍」だろう。バルサからレアルに移籍し、初めて古巣の本拠地カンプ・ノウでプレーした際には、フィーゴに豚の頭が投げつけられる事件が起きたが、英公共放送「BBC」は当時の関係者にその時の状況を聞いている。
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フィーゴは2000年夏、5シーズンを過ごしたバルサからライバルのレアルへ移籍。同年10月に初めてカンプ・ノウ帰還を果たした際にはバルサファンが怒りに打ち震えたが、その後は負傷や出場停止により、二度目の“カンプ・ノウ帰還”は2年後まで待つことになった。
しかしその時間を経ても、フィーゴが戻ってきた2002年11月23日のクラシコは異様なムードとなった。バルサファンのアンナ・ブラスコ氏、クラブの元会長であるジョアン・ガスパール氏はこう振り返る。
「私はそれを決して忘れないし、スペクタクルな夜だった。そのノイズは以前にも経験したことがなかった。我々は5年間、フィーゴに大きな愛情を持った。実際に彼と恋に落ちていたから、マドリードに移籍した時は裏切られた気持ちがあった」(ブラスコ氏)
「バルサファンはフィーゴを崇め、とても近しい関係だと感じていた。その夜にスタジアムで反応を伝えたし、彼らは今もなおその影響を感じている」(ガスパール氏)
スタメンでフィーゴの名前が呼ばれた瞬間、キックオフ後にはボールを持つたびに耳をつんざくほどの大ブーイング。また“守銭奴”を意味する偽札も舞った。そして、フィーゴがあえてコーナーキックのキッカーを務めた時のことだ。観客席とピッチが近いこともあり、10万人のバルサファンから憎悪の念が込められた瓶やゴミ、そしてなんと豚の頭まで投げつけられたのだ。