Kリーグは闘志まで失ったのか? 韓国メディア指摘、ACL鹿島戦に見るJリーグとの差
観戦したKリーグコーチが分析 「日本はしっかりレベルを上げ、Kリーグだけ右往左往」
Kリーグは闘志まで失ってしまったのか――。
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24日に行われたAFCチャンピオンズリーグ(ACL)準決勝第2戦で、水原三星(韓国)が鹿島アントラーズ戦で3-3と引き分け、2戦合計6-5で鹿島に敗れた。
この試合内容と結果を韓国メディアのニュース総合サイト「ジョイニュース24」は、「闘志まで上回られたKリーグ、基本的な技術の違いが(勝負の)分かれ目」と見出しを打ち、KリーグとJリーグのサッカースタイルついて報じている。
鹿島が1点リードした展開から、水原が後半の8分間で3得点を決めたが、そのあとの2失点。逃げ切れなかった水原三星について「問題とされていた守備は、鹿島のボール回しを止められず、一瞬にして崩れ去った」と伝えた。
特に同サイトが注視したのは「鹿島の追撃はどこかで見たような姿だった。まさに韓国サッカー固有のスタイルだったということだ」と、フィジカル重視のスタイルが目を見張ったというのだ。
「鹿島はベスト16、ベスト8に勝ち進みながら、体を張った試合を展開した。その結果、水原三星との第1戦では終了間際にゴールを決める底力を見せた。落ち着いて水原三星の弱点をパスで崩した」
また、同サイトは現場で試合を観戦したKリーグコーチのコメントも掲載しており、鹿島戦を次のように分析している。
「Jリーグも闘志や精神力の面で、以前と比べて大きく変わった。そうなった場合、基本的な技術や個人能力の差になってくるが、鹿島はブレることがなかった。これはKリーグ全体と韓国サッカーが看過してはいけない部分だ。中国は巨額の投資でAクラスの選手を呼んでレベルを上げ、日本はしっかりした基礎技術でレベルを上げている。Kリーグだけ右往左往しているようにも見えて、とてももどかしい部分がある」
鹿島と水原三星の死闘から韓国側から見えてきたもの。それは日本のサッカーがよりタフになり、全体的なレベルの向上を印象付ける試合だったようだ。
金 明昱
1977年生まれ。大阪府出身の在日コリアン3世。新聞社記者、編集プロダクションなどを経てフリーに。サッカー北朝鮮代表が2010年南アフリカW杯出場を決めた後、代表チームと関係者を日本のメディアとして初めて平壌で取材することに成功し『Number』に寄稿。2011年からは女子プロゴルフの取材も開始し、日韓の女子ゴルファーと親交を深める。現在はサッカー、ゴルフを中心に週刊誌、専門誌、スポーツ専門サイトなど多媒体に執筆中。近著に『イ・ボミ 愛される力~日本人にいちばん愛される女性ゴルファーの行動哲学(メソッド)~』(光文社)。