なぜ鹿島に屈したのか? 敗退の水原三星に韓国メディア失望「危機管理能力がなかった」
ACL準決勝第2戦の鹿島戦で同点も2戦合計スコアで敗退 母国メディアが敗因を分析
24日に行われたAFCチャンピオンズリーグ(ACL)の準決勝第2戦で、鹿島アントラーズと水原三星ブルーウィングスが対戦して3-3ドローに終わったが、2戦合計スコア6-5で鹿島がクラブ史上初の決勝進出を果たした。韓国メディアは母国チームの敗戦に「危機管理能力がなかった」と指摘している。
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第2戦で鹿島に1点リードされたあと、ホームの水原三星は後半の8分間で立て続けに3ゴールを奪ってリード。一時は決勝進出も見えたかに思われたが、終盤に追いつかれてしまった。
鹿島ホームで行われた第1戦でも2点リードしながら、3失点で2-3と敗れた水原三星。土壇場での失点を繰り返し、追いつかれ、敗れるという結果に韓国メディアも失望したようだ。
韓国サッカー専門サイト「フットボリスタ」は「水原三星は爆発力を見せた一方で、危機管理能力がなかった。鹿島は3失点以降、冷静な判断でミスを少なくしていった。落ち着いたボール回しからカウンターで後半19分、後半37分にゴールを奪い、同点ゴールを奪った」と、鹿島の失点後の冷静なプレーが明暗を分けたと分析した。
反面、記事では「水原三星が終盤で集中力が落ちるのはいつもの問題」と指摘。試合終了後の会見でソ・ジョンウォン監督も「後半に入ると体力と集中力が落ちる」と語っていた。最後に「勝っていた試合で、終盤で同点ゴール、逆転ゴールを与える姿は水原三星の象徴になってしまった」と締めくくっている。
金 明昱
1977年生まれ。大阪府出身の在日コリアン3世。新聞社記者、編集プロダクションなどを経てフリーに。サッカー北朝鮮代表が2010年南アフリカW杯出場を決めた後、代表チームと関係者を日本のメディアとして初めて平壌で取材することに成功し『Number』に寄稿。2011年からは女子プロゴルフの取材も開始し、日韓の女子ゴルファーと親交を深める。現在はサッカー、ゴルフを中心に週刊誌、専門誌、スポーツ専門サイトなど多媒体に執筆中。近著に『イ・ボミ 愛される力~日本人にいちばん愛される女性ゴルファーの行動哲学(メソッド)~』(光文社)。