「殴り合い」制した川崎、J1連覇へ近づく5得点 エースが“PKの呪縛”を解き放った意味
「3点目を取られても、普通に勝てるかなという感覚があった」
二人の後押しを受けてペナルティースポットに立った小林は、「最初から決めていた」と自信を持ってゴール左に蹴ると、相手GKの逆を突くことに成功。「(決まって)ホッとしました」と笑顔で振り返ったゴールは、チームの先制点としてだけでなく、小林にとってはPKの呪縛を解き放つ大きな得点となった。
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その後、一度は逆転を許し1-3とされたものの、チームはそこから怒涛の反撃を見せて最終的には5得点を奪って快勝。2位サンフレッチェ広島との勝ち点差を「4」に広げ、連覇に向けて大きく前進する勝利を手にした。
3失点を喫したように多くの課題が見つかったなかでも、苦しい状況から勝利に持っていくことができるチームの変化を、小林はこのように表現している。
「やっぱり3点目を取られても、みんな普通に勝てるかなという感覚があったと思うし、個人的にもあった。すごくみんなが落ち着いていたと思うし、ブレないでやることが大事だなと改めて思う。今日はそういう試合だったと思うし、みんなが意志を合わせて、勝利に向かって一丸となってやれた。こういう試合を続けていくのが、今後も大事だと思います」
個人としても、チームとしても自信を深める逆転勝利。残り4試合、主将であり絶対的エースの小林は、得点を積み重ねていくことでチームとともに連覇への歩みを進めていく。
(林 遼平 / Ryohei Hayashi)
林 遼平
はやし・りょうへい/1987年、埼玉県生まれ。東日本大震災を機に「あとで後悔するならやりたいことはやっておこう」と、憧れだったロンドンへ語学留学。2012年のロンドン五輪を現地で観戦したことで、よりスポーツの奥深さにハマることになった。帰国後、サッカー専門新聞『EL GOLAZO』の川崎フロンターレ、湘南ベルマーレ、東京ヴェルディ担当を歴任。現在はフリーランスとして『Number Web』や『GOAL』などに寄稿している。