ミラン本田に新ライバル登場か 指揮官のまな弟子との交渉が合意間近

会長が明言していた中盤の補強

 ミランの夏はまだまだ終わる気配を見せていない。名門再建へ向け、コロンビア代表FWカルロス・バッカ、ブラジル代表FWルイス・アドリアーノ、イタリア代表のMFのアンドレア・ベルトラッチ、DFアレッシオ・ロマニョーリら、次々と補強を敢行してきた。そして、次なる候補も浮かび上がっている。昨季、シニシャ・ミハイロビッチ監督がサンプドリアで指導していたMFロベルト・ソリアーノの獲得に近づいていると、伊地元紙「ガゼッタ・デッロ・スポルト」や衛星放送局「スカイ・イタリア」などが報じている。
 
 すでにミランと選手との間で個人合意には達しているという。現在はソリアーノの違約金1000万ユーロ(約13億7000万円)について、一括か分割払いかの交渉がクラブ間で行われている最中だとリポートされた。
 
 ソリアーノはイタリア代表ながらバイエルン・ミュンヘンのユース出身という異色のキャリアを持つMF。ミランでは日本代表FW本田圭佑の主戦場であるトップ下はもちろん、インサイドハーフなど複数ポジションでプレーできる利便性があり、攻守両面できっちり仕事をこなす。指揮官の教え子で信頼も厚いだけに、獲得が実現すれば中盤のポジション争いをさらに活性化させる存在になりそうだ。
 ミランの番記者の意見の中には「ソリアーノが来れば、彼がトップ下。本田はミランに残ると思うけど、様子を見よう」と、本田からトップ下のレギュラーポジションを奪い取る存在になるという声もある。本田はシーズン初戦のイタリア杯ペルージャ戦でトップ下のスタメンを勝ち取り、1ゴール1アシストの活躍を見せた。ソリアーノとの交渉がまとまれば、本田はさらなるアピールと信頼を維持するための結果が必要になる。
 
 24歳のソリアーノは昨季サンプドリアで33試合に出場し4得点を挙げていた。シルビオ・ベルルスコーニ会長が明言していたという中盤の新たな補強は、このソリアーノで決まりか。同会長はFWズラタン・イブラヒモビッチ(パリ・サンジェルマン)の獲得を諦めていない。名門ミランの復活へ、移籍マーケットでの動向からはまだまだ目を離すことができそうにない。
【了】
サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web
ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images

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