日本代表「パナマ戦出場15選手」を金田喜稔が4段階評価 南野の「シュート意識の高さ」絶賛

奮起した川又に可能性「左利きのストライカーは、いつの時代でも魅力」

■槙野智章(浦和)=○

 目立つ必要のない試合で、ディフェンスリーダーとしての役割を全うした。初めてコンビを組み、しかも代表デビューという19歳の冨安をしっかりとリードしながら、無失点に抑えたことは評価したい。

■佐々木翔(広島)=△

 広島で3バックのストッパーとしての経験値は高く、右サイドの室屋を高い位置に上げた時の逆サイドの砦としては計算できる人材だが、左SBとしてはもう少し縦に突破するシーンや、左サイドを起点にパスをつないでチーム全体を動かすプレーも求めたい。コスタリカ戦に比べてパフォーマンスは低調で、後半30分頃からはアップダウンを繰り返した影響か、かなりスタミナが落ちているように見えた。またプレーとは関係ないが、少々のトラップミスやクロスのミス、あるいはレフェリーのジャッジに対して身振り手振りが大袈裟すぎる。自分のミスに対して腹が立つことはいいけど、ああいう表現の仕方は日本のチームのなかではあまりプラスに働かない。

<GK>
■権田修一(鳥栖)=○

 パナマの攻撃が迫力を欠き、枠内シュートがほぼなかった。クロスボールへの対応も無難で、少ない仕事をきっちりとこなした印象だ。久しぶりの代表戦出場を、無失点で終えたことを評価したい。

<途中出場>

■川又堅碁(磐田/←後半21分IN)=○

 なかなかチャンスをもらえないという忸怩たる思いがあっただろう。そうしたなかで今回は、負傷者が出たことで急きょ追加招集され、記録上はオウンゴールだったかもしれないが、しっかりと得点に絡んでアピールできたのは大きい。やはり左利きのストライカーは、いつの時代でも魅力がある。あの体の使い方、しなやかさは川又の特徴。やはり守備側から見て、左足でボールを持たれるというのは、右利きの選手が多い世の中では守りにくいもの。現在の日本のアタッカー陣では稀少な存在だけに、さらなる活躍に期待したい。

■北川航也(清水/←後半21分IN)=△

 無難な代表デビューだった。所属する清水でしっかりと得点やアシストという数字を残しているし、急きょ追加招集で呼ばれピッチに立つチャンスをつかんだなかでも、ファーストタッチから落ち着いていた。ただ、途中出場の選手としてゴールに迫れなかった点で、合格点には届かない。

金田喜稔

かねだ・のぶとし/1958年生まれ、広島県出身。現役時代は天才ドリブラーとして知られ、中央大学在籍時の77年6月の韓国戦で日本代表にデビューし初ゴールも記録。「19歳119日」で決めたこのゴールは、今も国際Aマッチでの歴代最年少得点として破られていない。日産自動車(現・横浜FM)の黄金期を支え、91年に現役を引退。Jリーグ開幕以降は解説者として活躍。玄人好みの技術論に定評がある。

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